
MAツールを導入したのに、営業から「渡されるリードが使えない」と言われていませんか。多くの場合、原因はリード獲得ではなく、獲得したリードを営業にどう渡すかという連携の設計にあります。
この記事では、営業が「使えない」と感じる3つの理由を営業視点で整理し、引き渡し基準やKPIを見直す4つの立て直しステップを解説します。読み終えると、自社のどこでつまずいているかと、次に何を直すべきかが分かります。
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MAツール導入後、営業連携がうまくいかないのはなぜ?
MAツールを導入すると、見込み客の獲得数が増え、メール配信やスコアリングなどの施策も進めやすくなります。しかし、運用を続けるうちに、営業部門から「渡されるリードが使えない」「連絡しても商談につながらない」といった声が上がるケースは少なくありません。
原因の多くは、リード獲得そのものではなく、マーケティング部門で得た情報を営業部門へどのように引き渡すかという接続部分にあります。MAで見込み顧客の関心を可視化できても、営業が「なぜ今アプローチすべきなのか」を判断できる情報として共有されなければ、現場では活用されません。
本記事では、営業側から見た「MAのリードが使えない」と感じる理由を整理したうえで、マーケティングと営業の評価基準がずれる原因や、連携を改善する4つのステップを解説します。MAとSFAのシステム連携については、MAとSFAを連携するメリット・手順を解説!よくある課題・注意点も紹介で詳しく紹介しているため、本記事では運用ルールと社内体制に焦点を当てます。
営業から見た「MAのリードは使えない」と言われる3つの理由
営業連携がうまくいっているかは、マーケティング側の指標ではなく、営業がそのリードを実際に追ったかどうかに表れます。ここでは、営業現場で「使えない」と判断されやすい代表的なパターンを3つ挙げます。
1. 情報が届いても「なぜ有望か」が分からない
MAには行動データが大量に蓄積されますが、営業がそのまま使えるとは限りません。営業が接触前に知りたいのは、今どのくらい有望か、何に関心があるか、最初に何を話すべきかの3点です。スコアだけ渡されても、その根拠が読み取れなければ判断材料になりません。情報量の多さと、営業が動ける情報かどうかは別物です。
2. 渡すタイミングが早すぎる・遅すぎる
引き渡しのタイミングがずれると、丁寧に育成しても成果につながりません。早すぎれば情報収集段階の見込み客が渡り、営業は反応の鈍さから「質が低い」と受け止めます。遅すぎれば他社に決まった後で、商談の余地は残っていません。ターゲットが不明確なまま不適切なタイミングで大量に情報を発信すると、信頼性低下にもつながります。渡す量とタイミングの設計が重要です。
3. 渡した後の結果がマーケティングに戻ってこない
営業連携は一方通行では完結しません。渡したリードが商談化したか、失注したか、その理由は何かがマーケティングに戻らないと、育成の精度は上がりません。結果が返らないと、マーケは有望だと思うリードを送り続け、営業は使えないと感じるリードを受け取り続けます。フィードバックの経路がないことが、連携の形骸化を招きます。
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営業から「渡されるリードが使えない」と言われたことがある
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スコアは渡しているが、なぜ高いのかが営業に伝わっていない
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どの状態になったら営業に渡すか(MQL・SQLの基準)が決まっていない
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渡したリードの商談化・失注の結果がマーケティングに戻っていない
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マーケと営業で追っているKPI(重視する数字)が揃っていない
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営業とマーケティングの評価基準がずれる2つの理由
3つの原因の背景には、マーケティングと営業が別々のものさしで動いているという構造的な問題があります。ここを理解しないまま個別に対処しても、連携は安定しません。
1. KPIが異なり「良いリード」の認識が一致していない
マーケティング部門は中長期の視点でリード獲得数やメールの開封率などを追う一方、営業部門は商談化率や受注率といった短期の成果を重視します。マーケティングは獲得数や質を主なKPIとし、インサイドセールスはアポイント獲得数や有効商談化数を、フィールドセールスは成約率を最重要指標とする傾向があります。同じ「良いリード」という言葉を使っても、両者が思い描く中身は異なります。
2. MQL・SQLの定義が曖昧なまま運用している
マーケティングが「商談可能」と判断したリード(MQL)と、営業が「案件化が近い」と認めたリード(SQL)の線引きが共有されていないと、引き渡し基準が人によってばらつきます。用語の詳しい整理は「MAL」「MQL」「SAL」「SQL」とは?リードを分類する用語を理解しようで確認できます。
評価基準がずれたままだと、スコアが高いのに営業が追わない、マーケは有望と考えるが営業は温度感が低いと感じる、といった食い違いが生まれます。両部門の関係性やKPIの違いは、マーケティングとセールスの違い・関係性・連携法は?もあわせて参考にしてください。
営業連携を改善する4つのステップ
すれ違いの原因が分かれば、打ち手は具体的になります。ここでは、営業連携を機能する状態に戻すための手順を4段階で整理します。
1. 営業連携が止まっているポイントを可視化する
まずは連携のどこで詰まっているかを数字で確認します。リードはどの段階で離脱しているか、いつ営業に渡しているか、渡したうち何割が商談化しているか。資料請求から営業接触まで何日かかっているか、スコアが高いのに商談化しないリードがどれだけあるかまで見えると、次の一手が定まります。
2. MQL・SQLの引き渡し基準を明確にする
引き渡し基準はスコアの数値だけで決めると失敗しやすくなります。何点で渡すかに加え、どんな条件なら営業が受け取りやすいかまで踏み込むことが重要です。役職・業種・企業規模・導入時期・問い合わせ内容を組み込むとズレが減ります。行動面では、問い合わせ・デモ依頼・重要ページの複数回閲覧などを条件に加えます。基準はシンプルなほど現場で運用されます。
3. 商談結果をマーケティングへフィードバックする仕組みを作る
引き渡しと同じ重みで、営業からマーケへの戻しの経路を設計します。受け入れたか、保留か、失注か、対象外か。その理由を記録し、次の施策に反映できる状態をつくります。失注理由が「今回は見合わせ」なら再育成対象、「競合に決定」なら別の扱いです。結果を戻す習慣が根付くほど、育成の精度は回を追って上がります。
4. 商談化率をもとにKPIを継続的に見直す
KPIを商談起点に組み替えます。開封率やクリック率は途中経過にすぎず、そこで評価が止まると施策がやりっぱなしになります。商談化率・受注率・リードから商談への転換率を共通のものさしに据えると、マーケと営業が同じ方向を向けます。施策を「獲得件数」でなく「売上への貢献」で評価できると、両部門の会話がかみ合います。
営業連携がうまくいっている企業に共通する運用の型
営業連携がうまくいっている企業では、マーケティング部門だけがMAを活用するのではなく、インサイドセールスや営業部門も同じ顧客情報を共有しながら運用しています。リードの行動履歴や商談状況を部門間で連携することで、「どのタイミングで営業へ引き渡すべきか」「商談後にどのようなフォローを行うべきか」を共通認識として持てるようになります。
たとえば、株式会社アイアットOECでは、3社目のMAツールとしてシャノンMAを導入したことで、対応人数を増やすことなく商談数を約8倍に拡大しました。同社では、マーケティング・インサイドセールス・営業が同じ顧客データを共有できる体制を整備し、部門間の情報共有を強化しています。その結果、営業へ引き渡すタイミングや顧客情報の共有がスムーズになり、生産性の向上につながりました。
営業に渡す情報の質は、MAのデータ管理の仕組みで変わる
営業連携がうまくいかない背景には、運用ルールだけでなく、MAツールがデータをどう持つかという仕組みが関係している場合もあります。MAのデータ管理には大きく、属性や関心をタグで分類する方式と、行動を時系列で記録する方式があります。タグで分類する方式は絞り込みの自由度が高い一方、営業が「どのような経緯で今の関心に至ったのか」という流れを追いたい場面では、情報が断片的に見えることがあります。営業が最初のひと言を切り出すには、点の情報よりも、行動の流れが分かることが助けになります。
シャノンMAは、資料請求・Webサイトの閲覧・メールへの反応などを一連の行動履歴として時系列で確認できる履歴型を採用しています。営業は検討の流れを把握したうえで、適切なタイミングでアプローチできます。運用ルールを見直しても営業連携が改善しない場合は、自社が営業に渡したい情報と、ツールのデータの持ち方が合っているかまで含めて見直すことも有効です。
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よくある質問
まとめ
MAツールの営業連携がうまくいかない原因は、リード獲得そのものよりも、獲得したリードを営業にどう渡すかという接続部分にあります。営業から見て「なぜ有望か分からない」「タイミングがずれている」「結果が戻らない」という症状は、マーケティングと営業が別々の評価基準で動いていることの表れです。
立て直しには、現状の可視化、引き渡し基準の具体化、結果を戻すルールづくり、商談起点でのKPI再設計という4つのステップが有効です。加えて、リード管理の仕組みそのものが営業に渡る情報の質を左右する点も見落とせません。ツールを入れて終わりにせず、営業が動ける状態まで設計することが、連携を成果につなげる分かれ目になります。












