「メルマガ配信ツール」で終わらない! 「MA活用の壁」を乗り越えた3社の成功事例

「高機能なマーケティングオートメーション(MA)ツールを導入したものの、メルマガ配信くらいしか使えていない…」というかたはいませんか?

 株式会社Innovation X Solutionsの調査によると、MA導入企業の51%以上が、ツールを十分に活用しきれていないという衝撃的な事実が明らかになっています。

こうしたMAの「宝の持ち腐れ」状態は、多くの場合、「データ分断」「活用」「組織」という3つの壁に阻まれて引き起こされます。

本記事では、この3つの壁を乗り越え、案件数や受注件数を向上させた3社の成功事例を具体的にご紹介します。

データ分断の壁:顧客を「リスト」ではなく「人」として捉え直す

「展示会やセミナーで名刺はたくさん集まるけれど、その後の営業活動にうまくつながらない…」

年間300回ものイベントを開催していたミサワリフォーム株式会社様は、この課題を抱えていました。

多くの顧客接点を持っていたにもかかわらず、イベントのアンケートはExcel、資料請求は別のシステム、名刺は担当者の机の中…といったように、データが散在していました。その結果、顧客一人ひとりの興味や関心が見えず、効果的なアプローチができていませんでした。

そこで同社が実践したのは、散在していた顧客の「リスト」をMAツールにすべて集約し、顧客を「人」として一元管理することでした。

リスト中心のマーケティング

「人」中心のマーケティング

これにより、オンライン・オフライン問わず全ての接点がつながり、顧客一人ひとりの行動履歴が時系列で整理され、以下のような施策が可能になりました。

  • データに基づいた的確なアプローチ: 特定のコンテンツにアクセスした顧客層を分析し、ターゲットに合わせたイベントを企画。
  • 育成の自動化: 顧客の行動(例: 空き家対策コンテンツを閲覧)をトリガーに、自動で資料を送付したり、関連コンテンツのメールを送信。

この結果、イベント集客数は以前の約2倍に増加。継続的に質の高い見込み顧客を生み出す体制を構築しました。

活用の壁:顧客の行動データにもとづいた「購買フェーズ管理」で受注件数264%増

「データは集まったけど、次の一手をどう打てばいいか分からない…」

この課題を抱えていたのが、マーケティング施策起点の受注件数を前年比264%増にまで引き上げたロジスティード株式会社様です。同社は「購買フェーズ管理」というフレームワークを導入しました。

顧客が製品やサービスを認知してから購入に至るまでのプロセスを、「認知」「興味」「関心」「比較検討」「商談」の5段階に分類。顧客の行動データ(ウェブサイトの閲覧履歴や資料請求など)に基づいて、どのフェーズにいるかを自動で分類・可視化しました。

購買フェーズの管理

この「購買フェーズ管理」によって、以下のようなメリットが生まれました。

  • ハウスリストの全体像を把握: リスト全体のフェーズごとの分布が一目で分かるようになり、「どのフェーズの顧客が足りていないか」を客観的に判断できるようになりました。
  • 施策の定量評価: 施策が「どれだけ多くの顧客を次のフェーズに引き上げたか」を定量的に評価し、効果的な施策にリソースを集中させることが可能になりました。
  • 営業への質の高いリスト提供: 関心層以上の顧客を抽出し、営業部門へ共有することで、営業の生産性向上につながりました。

購買フェーズ管理は、一度設定すれば自動で顧客を分類し続けるため、長期的にマーケティング活動の羅針盤として活用できます。

組織の壁:営業との信頼関係を築く「アナログな対話」から案件数3.6倍

「営業部門にリストを渡しても、なかなかフォローしてもらえない…」

多くの企業が直面するこの課題を乗り越え、案件数を3.6倍にまで引き上げたのがSCSK株式会社様です。同社の成功の鍵となったのは、いきなりMAの自動通知機能を使うのではなく、まずはお互いの信頼関係を築くという、一見アナログなアプローチでした。

顧客リストを営業に共有するプロセス

具体的なプロセスは以下の通りです。

  1. 対面での共有会議: MAでスコアリングした確度の高いリストを、メールではなく営業部門の会議で手渡し。これにより、リストの重要性を組織全体で認識させました。
  2. 地道なフィードバック会議: 翌週にはフィードバック会議を開催し、営業から「このリストはすぐにアポイントが取れた」「このリードは競合調査だった」といった生の声を聞き取りました。
  3. スコアリング精度の継続的な改善: 得られたフィードバックをもとに、毎週のようにスコアリングのルールを改善していきました。

この地道な積み重ねの結果、最終的にリストからのアポイント率は50%にまで向上。営業部門から「リアルタイムで情報が欲しい」という声が自然と上がるようになり、そこで初めてMAの自動通知機能を設定しました。

これは、ツールやシステムはあくまで手段であり、その前段階として、お互いを理解し、価値を実感してもらうための対話が最も重要であることを示しています。

成功の秘訣は「ツールを使い倒す」サポート体制にあり

今回ご紹介した3社には、共通する成功の秘訣があります。それは、MAツールのサポート体制を徹底的に活用しているという点です。

「ノウハウがない」「MAを使いこなすリソースがない」といった課題を、シャノンの営業担当やサポート担当に積極的に相談することで乗り越え、結果としてMAを最大限に活用することに成功しました。

MAは導入して終わりではなく、そこからがスタートです。ツールを「いかに使えるか」という視点で選ぶこと、そして導入後もベンダーのサポートを「ガツガツ使い倒す」くらいの気持ちで向き合うことが、MAを「宝の持ち腐れ」にしないための最も近道と言えるでしょう。

MAの導入・活用でお悩みの方は、ぜひお気軽にシャノンにご相談ください。

最後に、シャノンのマーケティングオートメーションでは、データの一元管理による効率的なリード獲得とナーチャリングが可能です。
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