Zoomウェビナーとは?ミーティングとの違いや開催手順をわかりやすく紹介

Zoomウェビナーは、オンラインで大人数向けにセミナーを実施できるツールです。
初心者でもかんたんに使えることから、説明会やイベント、研修、講義などの用途で活用されていて、オンラインセミナーそのものを「Zoomウェビナー」と呼ぶこともあります。

今回は、Zoomウェビナーについてくわしく解説します。ZoomミーティングやYouTube Liveとの違いや、Zoomウェビナーを活用するメリット、Zoomウェビナーの機能、実施時の注意点などを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
ZOOM連携

Zoomウェビナーとは

「Zoomウェビナー」とは、オンライン会議ツールZoomのオプション機能「Zoom Webinars」と、同機能を活用して開催するウェビナー(オンラインセミナー)を指す言葉です。

そもそもウェビナーとはウェブとセミナーを組み合わせた用語で、コロナ禍でリアルイベントの開催が難しくなったことをきっかけに広まりました。

ここではまず、Zoomウェビナーの特徴を類似サービスと比較しながら解説し、具体的な活用シーンを紹介していきます。

関連記事:ウェビナーとは?配信のはじめ方、メリットやデメリットから集客のコツまでをかんたん解説

ZoomミーティングとZoomウェビナーの違い

Zoomには「Zoomミーティング」という機能もあり、「Zoomで会議をする」といった場合に使われるのはこのZoomミーティングです。
基本的に参加者全員が音声やビデオを共有し、対面での打ち合わせのような双方向のコミュニケーションを取る場面で使われます。

一方Zoomウェビナーでは、発言できるのは主催者(ホスト)が指定したユーザーのみです。
参加者が登壇者(パネリスト)と視聴者に分かれていて、視聴者は画面や音声を共有できません。
そのため、講義や説明会といった大勢の視聴者に向けた一方通行のコミュニケーションに向いています。

また、参加者の定員にも違いがあります。
Zoomミーティングは最大1,000人(無料ライセンスは最大100人)ですが、Zoomウェビナーではプランに応じて500〜50,000人が参加可能です。

YouTube LiveとZoomウェビナーの違い

Zoom以外のウェビナーツールとして代表的なのが、YouTubeの生配信機能「YouTube Live」です。
YouTubeLiveはZoomウェビナーと同様に、発言できるのは主催者や指定のアカウントに限定されています。

YouTube LiveとZoomウェビナーの主な違いは、画面共有の容易さです。
ZoomウェビナーではPC画面をそのまま共有できる機能があるため、主催者や発言者がスライドを見せながらプレゼンすることもできます。YouTubeLiveではOBS(Open Broadcaster Software)と呼ばれるソフトを使うことで画面を共有できますが、事前に自分で設定する必要があります。

また、YouTubeLiveにもZoomウェビナーにも視聴者のコメント機能はあるものの、質疑応答に特化した機能があるのはZoomウェビナーです。

このように、ZoomウェビナーはYouTubeLiveと比較すると、ウェビナーに特化した機能が豊富に備わっています。
そのため、はじめてウェビナーを開催する場合にも適していると言えるでしょう。

Zoomウェビナーの活用シーン

ビジネスシーンにおいて、Zoomウェビナーには次のような活用方法があります。

■マーケティング・広報
オンラインイベント、販売促進会、展示会、株主総会

■採用・教育
会社説明会・入社式・社内研修

また、大学や専門学校などでも、オンライン講義の手段としてZoomウェビナーが活用されています。

Zoomウェビナーのメリット

Zoomウェビナーを利用するメリットを5つ紹介します。

場所を選ばず最大50,000人規模のセミナーを開催可能

ウェビナーは、PCやスマートフォンなどの端末やネット環境が整っていれば、どこからでも視聴可能です。
また、視聴者の顔は映し出されないので、服装や髪型などを整える必要もありません。
このように参加するハードルが低いため、リアルイベントよりも集客しやすいでしょう。

大人数の集客に成功した場合にも、Zoomウェビナーなら十分に対応可能なことも魅力です。
視聴者の最大人数はプランによって異なりますが、500〜50,000人まで参加できます。類似ツールの定員を見てみると、Microsoft Teamsは最大1,000人、Google Meetは最大100人です。
このようにZoomウェビナーは、大人数向けのウェビナーに対応可能なツールとしても魅力的です。

関連記事:シャノンが実施したアンケートによると「こっそり参加」が3割以上。ウェビナーの参加実態とは?

ライブ配信ツールに慣れていなくても使いやすい

ZoomウェビナーはZoomミーティングと同じく、シンプルなUIが採用されています。
ZoomはWeb会議ツールでトップクラスのシェアを獲得しているツールです。
そうした日頃から慣れ親しんでいるZoomでウェビナーを実施できることが、Zoomウェビナーの魅力です。

また、Zoomウェビナーにはウェビナーに便利な機能が豊富に備わっています。
視聴者向けの申し込みページ作成や、参加用URLの送付もZoomウェビナー上から行えるため、ウェビナーに向けた準備もスムーズに進められるでしょう。

参加者の個人情報を保護できる

ウェビナーはミーティングとは違って、不特定多数の人が参加する場です。
通常のZoomミーティングでは参加者がビデオやマイクをオフにしていたとしても、アカウント名が表示されてしまうため、他の人に社名や名前が知られてしまうリスクがあります。

一方Zoomウェビナーで名前が表示されるのは、主催者や登壇者のみです。
視聴のみの参加者の名前は主催者や登壇者にしか表示されないため、不特定多数の人から個人情報を保護できます。
また、ミーティングと違って参加者が自分でビデオやマイクの設定を変更する必要もないため、「マイクをオンのままにしている参加者がいてノイズが入ってしまう」といったトラブルを防げることもメリットです。

関連記事:ウェビナーのセキュリティ対策はどうすべき?導入のポイントとあわせて紹介

YouTube・Facebook上でのライブ配信も可能

Zoomでのウェビナーは、YouTubeやFacebookでも同時に配信可能です。
Zoomウェビナーのアカウント設定からYouTubeやFacebookのライブ配信を有効にし、ウェビナー開始後に画面上で操作するだけで、各プラットフォームでも配信開始されます。

複雑な設定をしなくても、他のプラットフォーム上で配信できるため、「YouTubeで生配信がしたい」「Facebookを通じて集客したい」という方にもオススメです。

また、YouTubeやFacebookでは、参加者数の制限はありません。
定員を気にせず広く参加者を募れるうえ、配信終了後のアーカイブもより多くの人に見てもらえるでしょう。

MA/CRM連携で業務効率をアップできる

ウェビナーでは、開催日時までに参加者に氏名やメールアドレスなどを登録してもらい、Zoomウェビナー上からメールで視聴URLやアンケートを送付することが可能です。

ただし、こうしたメールを配信するには手動で操作する必要があります。
手動で行う場合はセミナー開催直後に大量のタスクに追われるうえ、参加申し込みのタイミングによっては視聴URLを案内できないままになるリスクもあるでしょう。

セミナーで想定されるタスク一覧

こうした時間がかかるタスクを自動化するために、Zoomウェビナーではマーケティングオートメーション(MA)やCRMシステムとの連携機能が備わっています。

たとえばシャノンのMAとZoomウェビナーを連携した場合、視聴URLやサンクスメールの配信を自動化できるだけでなく、未視聴者への見逃し配信の案内もかんたんに実施可能です。
さらに、参加したウェビナーの関連資料や、次回開催時の案内も効果的に行えます。

そのため、マーケティングにウェビナーを活用しようと考えている方はとくに、MAやCRMとZoomウェビナーをセットで用いるのがオススメです。
ZOOM連携

Zoomウェビナーの注意点

Zoomウェビナーでは初心者もかんたんにウェビナーを実施できるツールですが、満足度の高いウェビナーを開催するためには、気をつけておきたいポイントが2つあります。

インターネット環境の準備が必要

ウェビナーでは主催者・登壇者側にも参加者側にも、安定した通信環境が欠かせません。
途中で配信が止まったり、音声や映像が乱れたりしないよう、安定した通信環境下でウェビナーを開催しましょう。

また、登壇者が複数人いる場合や、画面共有を行う場合には、スムーズに進行できるよう事前のリハーサルが重要になってきます。

万が一トラブルが起きた場合にも参加者がセミナー内容を視聴できるよう、アーカイブ配信を実施するのもオススメです。

離脱率が上がりやすい

ウェビナーは参加者が気軽に視聴できるからこそ、リアルイベントと比較すると欠席率が高くなります。一般的に、ウェビナー参加者が当日キャンセルする割合は50%を超えると言われています。

さらに、顔が見えない分、視聴途中で離脱しやすくなる点もデメリットです。

ただし、参加者の興味を惹く工夫ができれば、離脱率を抑えることも可能です。
実際にシャノンでは年間で平均75回ほどウェビナーを開催しているものの、当日参加率は65〜70%、最後まで視聴した人の割合は85〜90%と非常に高い数値を記録しています。

シャノンが実施しているウェビナーの離脱率を抑える工夫については、次の記事でくわしく解説しています。

関連記事:視聴率、CVR、アポイント率……。ウェビナーの気になる数字をシャノンがご紹介

Zoomウェビナーの機能

ここからは、Zoomウェビナーの主要機能を紹介します。

・ウェビナースケジュールの予約設定
ウェビナーの開催スケジュールが決まったら、Zoomウェビナーの設定からウェビナータイトル、日時、説明などを設定できます。この段階で、参加者の事前登録を必須にすることも可能です

・登壇者(パネリスト)の登録
設定画面から招待状(invitations)タブを開き、名前とメールアドレスを登録することで、案内メールが送られます。

・参加申し込みページの作成
参加者用の申し込みフォームも、Zoom上で作成できます。記入必須項目は「名前」と「住所」の2つで、主催者が任意の項目を加えることもできるため、事前に質問を募ることもできます。

・参加用URLの発行・メール送付
ウェビナーの視聴URLと、招待のための簡素な文章が記載されたメールであれば、Zoomから自動で送信することも可能です。

・Q&A機能・アンケートの実施
開催中にQ&A機能で質問を募ったり、ウェビナー終了後にアンケートを案内したりと、参加者と双方向のコミュニケーションを図るための機能が備わっています。
関連記事:【事例あり】ウェビナーにおけるアンケートの重要性と回答率を高める質問項目を紹介!

・録画・アーカイブの配信
Zoomウェビナーはライブ配信だけでなく、オンデマンド配信にも利用できます。録画データをアップロードして日時を指定すると自動で配信されるため、過去のウェビナーを再利用することも可能です。

・参加者データの集計
ウェビナー参加者が申し込み時に記入した情報や開催後のアンケート、出席率、離脱率などを、レポートとしてまとめて出力できます。

・MA・CRMへの連携
Zoomウェビナーで集計したデータは、MAやCRに自動で連携することも可能です。見逃し配信や関連情報の案内も効率よく実施できるため、ウェビナーの成果向上を目指せます。

以下は、通常のZoomウェビナーと、シャノンの「Zoomウェビナー連携機能」を比較した表です。

Zoomウェビナー連携機能の比較図.jpg

 

Zoomウェビナー連携機能について詳細な情報を知りたいかたは、以下のページをご覧ください。
関連情報:Zoomウェビナー連携機能

はじめてZoomウェビナーを開催するときはどんな準備をしたらいい?

最後にZoomウェビナーを開催する前の準備について解説します。Zoomウェビナー実施後のアフターフォローまでしっかり対応することで、成果の底上げにつながります。

1.企画を作成
ウェビナーを開催する目的を明確にして、内容の企画を練っていきます。とくにマーケティング目的の場合、ターゲットの興味関心に沿った内容にすることが大切です。

2.配信設備を準備
Zoomウェビナーのライセンスを取得し、インターネット環境やカメラ、マイク、撮影場所などの準備を整えていきます。ウェビナー内容が決まったら、開催当日に向けて練習やリハーサルを行っておくと安心です。

3.集客
開催スケジュールを告知し、参加者を集めます。参加者には前日や当日にリマインドメールを送ることで、出席率を高めることができます。

4.アンケートや録画といったアフターフォローの準備
ウェビナーでは参加者の顔が見えないからこそ、ウェビナー終了後にアンケートへ誘導し、満足度を答えてもらうことが大切です。また、当日参加できなかった人や見返したい人も内容を確認できるよう、録画データを用意できるよう準備しておきましょう。

関連記事:ウェビナーのやり方をはじめから丁寧に解説!必要なものから成功させるためのポイントまで

まとめ

本稿のポイントは以下の3点です。

1. Zoomのオプション機能「Zoomウェビナー」を活用すると、初心者もかんたんにオンラインセミナーを開催できます。

2. ウェビナーはリアルイベントよりも参加のハードルが低いため集客しやすいですが、Zoomウェビナーでは大人数の参加者にも対応可能なため安心です。

3. アンケートや質疑応答を実施でき、MAやCRMとの連携機能もあるため、回答内容や離脱率などをもとに満足度の高いZoomウェビナーを追求できます。

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