マーケティングに力を入れているはずなのに、いまいちその成果を会社がわかってくれない……。そんな悩みをもつことはありませんか?

日々あらゆるデータを活用し、数多くの施策を実行しているのにも関わらず、それが会社の成果につながっていることが見えづらくなっているのはもったいないですよね。

どうしてこのような状況に陥ってしまうのでしょうか?

リードが長らく商談化しない

原因は、「分断された組織階層」にある

多かれ少なかれ、企業には組織階層があるもの。大別すれば、経営層、中間層、現場層の3つに分けられます。

これらの階層の間には、しばしばマーケティングに対する認識や期待にズレが生じます。そのズレがマーケティングの成果を見えづらくする弊害になっていることが多いのです。

具体的には、次のような状態です。

経営層がマーケティングに期待する成果と、現場で行われているマーケティングの効果がつながっていません。これでは、マーケターが苦労して作った報告レポートや詳細なデータ分析を持ってしても、マーケティングの成果が認めてもらえません。

日本企業にはCMO(チーフマーケティングオフィサー)という役割がいないこともしばしば。経営と現場を横断した管轄する人がいないことも、組織間に分断を生みやすくしているともいえます。

では、どうすれば企業階層の分断を解消することができるのでしょうか?

解決の鍵は、マーケティングのゴールを共有すること

マーケティングの認識が、組織階層間で分断されている問題を解消するには、まず、「そもそも、そのマーケティングは何のためにやっているのか(=ゴール)」を明確化して、組織構造を超えてきちんと共有することです。

経営層はもちろん、現場のメンバー一人ひとりが、自社のマーケティングのゴールを共通して認識することが大切。そうすれば、施策の一つひとつがどのようにゴールと連携しているかを把握でき、マーケティングの成果を正しく無駄なく会社の成果に生かせる下地が整うはずです。

言い換えれば、“マーケティングをゴール起点で考える”ということ。これを、シャノンでは「ゴールドリブンマーケティング」と呼んでいます。

ゴールが共有されていないと、どんな問題が起こるのか?

ゴールが共有されていないマーケティングを、病気に例えて考えてみましょう。

ある日、突然高熱が出たとします。仕事もあるのでできるだけ早く回復したい。こんなとき、あなたはどう行動しますか?

すぐに市販の風邪薬を飲むかもしれませんが、これでは本当に熱が下がるかわかりません。なぜなら、発熱の原因がわかっていないからです。夏風邪なら風邪薬を飲めばいいですが、インフルエンザなら病院へ行かなければ治りません。

できるだけ効率よく、早く熱を下げるには、原因を知ることが先決。不調の原因を知り、何をどう改善するか(=ゴール)が明確になってはじめて、正しい対処法(=施策)が見えてくるのです。

これは、マーケティングも同様です。

「サイトへのアクセスを増やす」「メルマガのCTRを上げる」など、ゴールが不明確なまま施策ばかりが進んでしまうことがあります。もちろん、それらは重要な施策で間違いではないのですが、一度立ち止まって考えることが大切です。

  • 「それは、なんのためにやるのか?」
  • 「その施策は、会社の成果にどうつながるのか?」

ゴールを見据えた上で戦略を立てることが、効率的なマーケティングには不可欠なのです。

ゴールドリブン・マーケティングの進め方

では、ゴールドリブン・マーケティングはどのように進めればいいのでしょうか。その基本的なステップをご紹介します。

ステップ1: ゴールを描く

まずはその名の通り、ゴールの設定から始めます。

経営層はもちろん、現場の担当者一人ひとりが共通の認識を持つことが重要です。

具体例

  • ◯年以内に収益を◯倍にする
  • 市場規模を◯%拡大する
  • 新しい分野のクライアントを開拓する

ステップ2: 現状とのギャップを把握する

設定したゴールと現状が、どれだけ乖離しているかを把握します。どの数値がどれだけ足りていないかわかれば、自社の課題が見えてきます。

具体例

  • 商談数が◯件足りない
  • ◯◯市場のシュリンクへの対応が必要
  • サイトアクセスが◯件足りない

ステップ3: 課題の優先度を整理する

ゴールと現状のギャップから見えてきた課題に対し、優先順位をつけます。それぞれの課題が企業成果に与えるインパクトを考慮して順位を決めましょう。

ステップ4: 具体的施策とKPIを設定する

続いて、それぞれの課題を解決するための施策とKPIを設定します。

このとき、解決したときに成果はどれくらい期待できるのか、そして、施策にかかるコストや難易度を予測しましょう。予測は簡単ではありませんが、ゴールから逆算していけば、優先度が見えてくるはずです。

ステップ5: 実行&リアルタイムで検証・改善

あとは、優先度の高いものから実行していくだけです。A/Bテストなどを活用して日々検証・改善をくり返し、施策内容を適正化していきましょう。

おわりに

ゴールドリブン・マーケティングとはすなわち、ゴールからブレイクダウンしながらマーケティングを組み立てることです。結局のところ、当たり前のことを愚直に、地道にやっていく施策とも言えます。

MAやABMなどで、あらゆるデータが取得できるようになった今、いかに膨大なデータを活用するかというデータドリブンなマーケティングに意識が向きがちです。

もちろん、取得できるデータをフル活用することも大切です。しかし、そもそも“なんのためにそのデータを取得するのか”の前提を見失ってしまうと、データをどう活用すればいいかもわからなくなってしまいます。

マーケティングに迷ったときは、目指すべきゴールは何なのか、会社の成果にどうつながっているのか、立ち止まって考えてみてください。

関連リンク

最後に、シャノンのマーケティングオートメーションでは、データの一元管理による効率的なリード獲得とナーチャリングが可能です。


また、シャノンコンテンツアシスタントでは、主にセミナー集客メールのタイトルと内容、記事集客メールのタイトルと内容、記事本文の生成が可能です。
⇒マーケティング専用 生成AIクラウドのサービスサイトはこちら