メルマガを毎週配信しているのに、問い合わせにはつながらない。原因の多くは、手法の全体像を知らないまま「送ること」自体が目的になっていることにあります。本記事では、メールマーケティングの定義から6つの手法、実践7ステップ、KPIの目安までを整理し、クリック率55.6%を記録した施策などシャノンの実測データとあわせて解説します。

「今週のメルマガ、何にします?」――メール担当者の、よくある一週間
月曜
「今週のメルマガ、何にします?」定例で30分話しても決まらない
水曜
過去のメールを流用してなんとか作成。全リストに一斉配信
木曜
開封率18%。「まあまあかな」と管理画面を閉じる
金曜
問い合わせはゼロ。営業に「最近リードどう?」と聞かれ、返事に詰まる

【30秒でわかる】この記事の要約
  • メールマーケティングは「誰に・何を・いつ届けるか」を設計する手法。メルマガはその一部
  • 仕事の連絡手段は今もメールが1位(利用率98.14%)
  • 手法は6つ。対象を絞ると反応は3倍以上、配信停止はむしろ減る(シャノン実測)
  • 配信タイミングは朝が最有力(朝は昼より申込率470%高)
  • 開封率をゴールにしない。「開封→クリック→CV→商談」のつながりで評価する


サービス資料を見てみる

目次

メールマーケティングとは

メールマーケティングとは、メールを通じて見込み客や顧客と継続的にコミュニケーションを取り、関係構築や購買行動の促進につなげるマーケティング手法のことです。メールマーケティングの本質は、相手の属性や行動に合わせて「誰に・何を・いつ届けるか」を設計することにあります。全員に同じ内容を送る一斉配信だけでなく、資料請求した人への追客や、検討が止まった人の掘り起こしまでを含む幅広い概念です。

また、配信して終わりではありません。開封やクリックといった反応を測定し、次の配信内容や営業のアプローチに反映するところまでが一連のプロセスです。この改善サイクルを回せるかどうかで、成果は大きく変わります。

BtoBにおけるメールマーケティングの特徴

BtoBビジネスの特徴

BtoBの購買は検討期間が数か月から年単位に及び、意思決定には複数の関係者がかかわります。1通のメールで受注が決まることはないため、検討段階に応じた情報提供で「必要になった瞬間に思い出してもらえる状態」を保つことがメールの役割になります。

また、展示会やウェビナーで獲得したリードを商談につなげる中間工程としても機能します。営業がすぐに追えないリードでも、メールなら接点を切らさずに温め続けられるからです。

メルマガとメールマーケティングの違い

メールマーケティングとメルマガの違い

メルマガは、登録者全員に同じ内容を定期配信する施策で、メールマーケティングを構成する手法の一つです。目的も「定期的な情報提供や告知」が中心になります。一方のメールマーケティングは、メルマガに加えてステップメールやセグメント配信などを組み合わせ、購買プロセスを前へ進めることを目的とします。

メルマガの基本や作り方は「メルマガとは?基本と作り方6ステップ|BtoB成功事例つき」で詳しく解説しています。

メールマーケティングは時代遅れ?今も選ばれる3つの理由

「メールはもう古いのでは」という声を聞くことがあります。結論からいえば、BtoBにおいてメールは今も第一のコミュニケーション手段であり、むしろ活用の幅は広がっています。理由は3つです。

1. ビジネスの連絡手段は今もメールが第1位

日本ビジネスメール協会の「ビジネスメール実態調査2026」によると、仕事で使っているコミュニケーション手段の第1位はメールで、利用率は98.14%にのぼります(出典:ビジネスメール実態調査2026)。チャットツールが普及した今も、社外とのやり取りの基盤はメールのままです。

SNSやチャットは社内や既存の関係者との連絡に強い一方、初めての相手や取引先候補に届くチャネルとしてはメールに代わるものがありません。ビジネスの意思決定者へ直接届けられる点が、メールが選ばれ続ける最大の理由です。

2. BtoBの長い購買プロセスと相性が良い

BtoBでは、情報収集から比較検討、稟議、決裁までのプロセスが長く続きます。営業担当者がすべてのリードを追い続けるのは現実的ではなく、接点が途切れた瞬間に競合へ流れるリスクが生まれます。メールなら、低コストで数千件のリードと接点を維持できます。さらに、配信への反応から「検討が再開したサイン」をとらえ、タイミングよく営業へつなげられる点もBtoB向きです。

3. MAの普及で「一斉配信」から「個別最適化」に進化した

MA(マーケティングオートメーション)ツールの普及により、行動履歴にもとづく自動配信が中堅・中小企業でも実務レベルで使えるようになりました。フォームで離脱した人への翌日の追客や、休眠リードの自動掘り起こしなど、人手では回らなかった施策が仕組みで回ります。

「全員に同じメールを送る」時代から、「一人ひとりの検討状況に合わせて送り分ける」時代へ。この進化が、メールマーケティングがあらためて注目される背景です。

メールマーケティングの3つのメリット

メールマーケティングが多くのBtoB企業で使われ続けるのは、費用対効果の面で明確な利点があるからです。代表的なメリットを3つ紹介します。

1. 低コストで継続的に実施できる

メールは印刷費や郵送費がかからず、配信数が増えても費用がほとんど変わりません。広告のように出稿をやめた瞬間に効果が消えることもなく、自社で保有するリストに繰り返しアプローチできます。一度獲得したリードを資産として活用できるため、リード獲得コストの回収という観点でも効率的です。

2. One to Oneマーケティングができる

業種・役職といった属性や、資料請求・サイト訪問といった行動に応じて、内容とタイミングを変えられます。受け手にとって「自分に関係のある情報」が届くため、反応率が上がり、配信停止は減ります。

個別最適化の考え方は「One to Oneマーケティングとは?MAで効率化できる具体的手法を解説」でも解説しています。

3. 効果測定がしやすい

開封率・クリック率・コンバージョン率が数値で取得でき、施策の良し悪しを客観的に判断できます。テレアポやDMと比べて、改善の根拠を得やすいチャネルです。数値が取れるからこそ、後述するABテストのような検証も回せます。測って直すサイクルを作りやすいことが、長期的な成果の差になります。

メールマーケティングの3つのデメリット

一方で、始める前に知っておきたい注意点もあります。デメリットは対策とセットで理解しておきましょう。

1. コンテンツ制作にリソースがかかる

継続的な配信には、ネタの企画と制作の体制が必要です。担当者が1人で兼任していると、配信が止まりがちになります。対策は、ゼロから作らないことです。既存のブログ記事やホワイトペーパーの再編集、過去に反応がよかったメールの再活用で、制作負荷は大きく下げられます。

2. ほかのメールに埋もれやすい

受信トレイには毎日大量のメールが届きます。読み手は件名と差出人だけで開封するかどうかを数秒で判断するため、漫然と送るだけでは読まれません。件名の工夫と、対象を絞った配信が対策の軸になります。具体的な考え方は後述の「成果を上げる5つのポイント」で解説します。

3. 配信停止や迷惑メール判定のリスクがある

過度な配信や関係の薄い内容は、配信停止や迷惑メール報告につながります。また、特定電子メール法により、原則として事前に同意(オプトイン)を得た相手にしか広告宣伝メールは送れません。送信ドメイン認証への対応を含めた法律・技術面の注意点は、「メルマガとは?基本と作り方6ステップ|BtoB成功事例つき」で詳しく整理しています。

メールマーケティングの主な手法6つ

メールマーケティングには複数の手法があり、目的とリードの状態によって使い分けます。ここでは代表的な6つをご紹介します。

手法 対象 タイミング・起点 主な目的
メールマガジン 保有リスト全体 定期配信 認知の維持・関係構築
セグメントメール 属性・行動履歴で絞った層 施策ごとに任意 対象を絞った反応率の高い訴求
ステップメール 資料請求など行動を起こした人 行動を起点に順番に自動配信 検討初期リードの段階的な育成
リターゲティングメール サイト訪問・フォーム離脱など特定の行動をした人 行動の直後 関心が高まった瞬間の追客
休眠発掘メール 一定期間反応のないリード 掘り起こし施策として任意 関係の再開・商談機会の創出
メール広告 他社メルマガの読者(自社リスト外) 出稿時 認知拡大・新規リード獲得

1. メールマガジン(メルマガ)

保有リスト全体へ定期的に配信するメールです。製品情報やノウハウ、セミナー告知などを届け、認知の維持と関係構築を担います。広く浅く届けられる反面、全員に同じ内容のため反応率は高くありません。メールマーケティングの土台として位置づけ、次のセグメントメール以降と組み合わせるのが基本です。

2. セグメント(ターゲティング)メール

属性や行動履歴で対象を絞って配信するメールです。シャノンの実測では、全リード向けメルマガのクリック率が0.6〜0.8%なのに対し、対象を絞った単独メールは2.7〜3.5%と3倍以上になりました。しかも配信停止率はメルマガの0.15%に対して0.05%と、むしろ下がっています。

M
マーケ担当者
数を送るほど成果も増えると思い込んでいた。絞って配信停止まで減るなら、怖がる理由がなかったのか…

「配信数を絞ると機会損失になる」と思われがちですが、実際は逆です。セグメントの考え方は「セグメントとは?マーケティングでの活用事例7選、目的や分類方法を解説」をご覧ください。

3. ステップメール

資料請求などの行動を起点に、あらかじめ用意した複数のメールを順番に自動配信する手法です。検討初期のリードを段階的に育成できます。シナリオの型や作り方は「ステップメールとは?作り方6ステップ|シナリオの型と例文つき」で例文つきで解説しています。

4. リターゲティングメール

サイト訪問やフォーム離脱など、特定の行動をした人に絞って送るメールです。関心が高まった瞬間を逃さずアプローチできるため、少ない配信数で高い反応が得られます。後述する「フォーム落ちの自動追客」は、この手法の実例です。

5. 休眠発掘メール

一定期間反応のないリードに送り、関係を再開するためのメールです。獲得済みのリードを掘り起こすため、新規獲得よりも低コストで商談機会を作れます。シャノンでは、掘り起こし施策からの商談化率29%という実績があります。

進め方は「休眠顧客の掘り起こし方法と具体策——「名刺3,000枚、眠ったまま」にしないために」で解説しています。

6. メール広告

他社が発行するメルマガなどに広告を出稿する手法です。ここまでの5つと異なり、自社リストの外にいる層へアプローチできます。自社リストがまだ少ない立ち上げ期に、認知拡大とリード獲得の手段として検討する価値があります。

BtoBメールマーケティングの実践方法7ステップ

やみくもに配信を始めても成果は出ません。BtoBで実践する場合の標準的な進め方を、7つのステップで示します。

1. マーケティング施策全体での役割を決める

最初に、集客・育成・掘り起こしのどこをメールが担うのかを決めます。役割が曖昧なまま始めると、配信すること自体が目的化してしまうからです。展示会後のフォローなのか、ウェビナー集客なのか。起点となるシーンを具体的に決めることで、後続の設計がぶれなくなります。

2. ターゲットと配信シナリオを設計する

誰に、どの順番で、何を届けるかを設計します。ペルソナの検討段階ごとに「知りたい情報」は変わるため、1通ごとの目的を明確にします。このとき、6つの手法のどれを使うかもあわせて決めます。最初はメルマガ+セグメントメールの2本立てが現実的です。

3. KPIを設定する

最終ゴール(商談数・問い合わせ数)から逆算して、開封率・クリック率などの中間指標を決めます。詳しくは次章で解説します。

4. 配信スケジュールを立てる

配信の頻度と曜日・時間帯を決め、カレンダーに落とします。無理のない頻度で継続することが、単発の工夫より効果的です。

5. 配信リストを整備する

重複や誤登録を整理し、オプトインの取得状況を確認します。リストの質が悪いと、どんな良いメールも届きません。

名寄せの実務は「データクレンジングとは?名寄せとの違い、自動化の手法をご紹介!」が参考になります。

6. メールと導線(LP)を作成する

メール本文と、クリック先のランディングページをセットで作ります。LPの基本は「ランディングページ(LP)とは?わかりやすく基本構成や作り方、改善ポイントを徹底解説」で解説しています。

7. 配信・効果測定・改善を繰り返す

配信したら結果を計測し、件名・内容・タイミングを見直します。1回の配信で判断せず、傾向をつかんでから改善するのがコツです。

メールマーケティングの主要KPIと数値目安

効果測定には、共通言語となる指標が必要です。代表的なKPIと、設定時の落とし穴を押さえておきましょう。

代表的なKPIと目安

指標 意味 一般的な目安
開封率 メールが開かれた割合 15〜20%
クリック率 本文中のURLがクリックされた割合 2〜3%
コンバージョン率(CV率) クリック先で資料請求などに至った割合 1〜2%

主要なKPIは、開封率(メールが開かれた割合・一般的な目安15〜20%)、クリック率(本文中のURLがクリックされた割合・同2〜3%)、コンバージョン率(クリック先で資料請求などに至った割合・同1〜2%)の3つです。あくまで一般値で、リストの質や業種によって変動します。他社比較より、自社の過去実績との比較で改善幅を見るほうが実務的です。

開封率の改善策は「メルマガ開封率の平均は?目安と開封率を上げる8つの方法を解説」にまとめています。

KPI設定時の注意点

注意したいのは、開封率を最終ゴールにしないことです。開封率は計測環境の影響を受けやすく、また開封されても商談につながらなければ意味がありません。KPIは「開封→クリック→CV→商談」のつながりで設計し、最終的には商談への貢献で施策を評価します。この視点が抜けると、数字は良いのに成果が出ない状態に陥ります。

よくある失敗談:開封率25%、商談ゼロ
件名の改善を重ねて開封率を15%から25%まで伸ばしたのに、商談は1件も増えなかった——という話は珍しくありません。開封率はメールソフトのプライバシー保護機能の影響で、実際より高く計測されることがある指標です。クリック先の行動や商談化まで見ていなかったため、「開封される件名」と「検討が進む中身」のズレに1年間気づけませんでした。追いかけていたのは成果ではなく、計測しやすい数字のほうだった。

メールマーケティングで成果を上げる5つのポイント

同じ手法でも、運用の質で成果は数倍変わります。シャノンの運用経験から、効果の大きい5つのポイントを紹介します。

1. ターゲットと目的を明確にする

「誰の、どんな課題に応えるメールか」を1通ごとに定めます。全員に響かせようとしたメールは、結局誰にも響きません。対象を絞ると配信数は減りますが、前述のとおり反応率は3倍以上になり、配信停止も減ります。絞ることを恐れないのが第一のポイントです。

2. 件名と配信タイミングを最適化する

件名は「訴求軸(誰のどんな課題に刺すか)」を先に決め、その後で表現を考えます。表現から入ると、中身と乖離した釣りタイトルになりがちだからです。件名の実践テクニックは「メルマガのABテストとは?成果を出す進め方と件名改善のポイントを解説」で解説しています。

配信タイミングは、後述のABテストで朝の配信が最も高い成果を示しました。自社の読者の行動時間に合わせて検証してみてください。

3. メールとランディングページの一貫性を高める

件名・本文・LPのメッセージがずれていると、せっかくのクリックがCV前に離脱します。シャノンのテストでも、タイトルと本文の内容が一致しているメールのほうが申込率が高いという結果が出ています。メールはLPの「予告編」と考え、期待値をそろえることが大切です。

4. ABテストで改善を続ける

件名・配信時間・レイアウトなどを2パターン用意し、結果を比較して勝ちパターンを蓄積します。変える要素は1回につき1つに絞ると、何が効いたかを特定できます。進め方の基本は「ABテストとは?実例で分かる!成果を上げるコツや進め方を解説」をご覧ください。

5. MAツールを活用して施策を自動化・効率化する

セグメント配信やリターゲティングメールを手作業で運用するのは、現実的ではありません。行動履歴の取得と配信の自動化はMAツールの得意分野です。人がやるべきは企画と改善、繰り返し作業はツールへ。この分担が、少人数でも施策を増やせる体制を作ります。

メールマーケティングの成功事例3選【シャノン実測データ】

ここからは、実際に成果につながった事例を紹介します。

1. クリック率55.6%を記録した「フォーム落ちの自動追客」

資料請求やウェビナー申込のフォームに到達したのに、送信せず離脱した人だけに、翌日「よろしければこちらから」と再誘導するメールを自動配信しました。結果、クリック率は55.6%と、通常のメルマガの数十倍の反応を記録しています。一度フォームまで来た人は、関心が最も高い層です。MAで「フォーム到達・CV未達」という条件を組めば、完全自動で回り続ける施策になります。

2. 集客の55%を生んだ「3回構成のメール配信」

ウェビナー集客で、1通目は全員へのメルマガ、2通目は1年以内にWebアクセスのあった人への単独メール、3通目はLPに着地した人への直前再案内、と対象を絞りながら3回配信しました。結果、2通目・3通目のセグメントメールが集客全体の55%を占め、メルマガ単独を上回りました。回数を増やしても対象を絞っているため、配信停止はほとんど増えていません。

3回構成のメール配信スケジュール(ウェビナー集客の例)
1通
開催2週間前
全員へのメルマガで開催を告知
2通
開催1週間前
1年以内にWebアクセスのあった人への単独メール
3通
開催前日
LPに着地した人への直前再案内。2通目・3通目だけで集客全体の55%に

3. クリック率290%増の「人気メルマガの再送」

過去に反応のよかったランキング形式のメルマガを、その後に獲得した新規リードへ自動で再送する施策です。新規リードにとっては初見のコンテンツのため、クリック率は290%増となりました。コンテンツ制作のリソース不足(デメリット1)への、最も手軽な処方箋です。勝ちコンテンツは一度きりで終わらせず、資産として使い回しましょう。

メールABテストの結果と改善事例4選

シャノンが実際に行ったABテストの結果を公開します。自社で検証する際の初期仮説として活用してください。

1. 件名は「特典あり」と「特典なし」どちらが効果的か

メールのABテスト

資料などの特典を件名で訴求したメールと、しなかったメールを比較したところ、特典ありのほうがクリック率がなしと比較し245%という結果になりました。読み手にとって「開封する理由」が件名に明示されているかどうかの差です。提供できる特典があるなら、件名で出し惜しみしないほうが得策です。

2. 件名は「成功押し」と「失敗押し」どちらが成果につながるか

メールのABテスト

「成功するための〜」と「失敗しないための〜」を比較すると、クリック率はほぼ同等でした。ただし申込率まで見ると、失敗回避を訴求したほうが高くなりました。BtoBの担当者は「失敗したくない」心理が強く、リスク回避型の訴求が最後のひと押しに効くと考えられます。

3. メールの送信タイミングは「朝・昼・夜」どれが最適か

メールのABテスト

昼と夜の比較では昼の申込率が180%高く、朝と昼の比較では朝が470%高い結果でした。つまり朝>昼>夜の順で、シャノンでは朝7〜8時の配信を標準にしています。出社直後にメールを確認する習慣が背景にあると推測しています。

配信曜日を含めた検証は「BtoBメールの最適な配信タイミングとは?最適な曜日・時間帯と改善方法を解説」でも紹介しています。

4. レイアウトは「目次あり」と「目次なし」どちらが効果的か

メールのABテスト

メルマガのファーストビューに目次を置いたパターンは、目次なしと比べてクリック率が160%、申込率が400%高くなりました。件名で興味を持って開いた人に、全体のコンテンツを一目で示せることが効いています。HTMLメールなら、まず試したい改善です。

メールマーケティングのツールと選び方

施策を継続するには、ツールの選定が避けて通れません。選択肢は大きく「メール配信ツール」と「MAツール」の2つです。

メール配信ツール MAツール
できること 一斉配信と開封・クリックの計測 セグメント配信・ステップメール・リターゲティングメールまで
絞り込み条件 メール内の反応まで(開封した人・クリックした人) Web行動・スコアと属性の組みあわせ
向いている段階 メルマガ中心で、まず配信の習慣を作りたい 行動データ起点の手法まで踏み込みたい
費用感 月数千円〜 月数万円〜

メール配信ツールが向いているケース

メール配信ツールは、一斉配信と開封・クリックの計測に特化した低価格のツールです。月数千円から始められるものが多く、メルマガ中心の運用で、まず配信の習慣を作りたい段階に向いています。一方で、絞り込みの条件は「開封した人」「クリックした人」などメール内の反応に限られます。

MAツールが向いているケース

セグメント配信・ステップメール・リターゲティングメールなど、行動データを起点にした手法まで踏み込むならMAツールが必要です。Webの行動履歴やスコアリングと組み合わせ、営業への引き渡しまで一気通貫で設計できます。本記事で紹介した成功事例は、いずれもMAの行動データがあって初めて成立する施策です。

選び方の3つの判断軸

選定の軸は3つあります。第一に、やりたい施策の範囲。6つの手法のうちどこまで実施したいかで、必要な機能が決まります。第二に、リスト規模と料金体系。配信数課金かリード数課金かで、リストが増えたときのコストが大きく変わります。第三に、効果測定と連携。SFA/CRMとつながるかどうかが、商談への貢献を測れるかを左右します。

ツール比較の詳細は「メールマーケティングツールのおすすめ8選を紹介!メリットや選び方も解説」で解説しています。

メールの反応までしか見えないと感じたら|シャノンMA

冒頭で触れた「送っているのに成果が見えない」という悩みには、共通の原因があります。最後に、その解決の方向性を示します。

成果が頭打ちになる原因は「メールの外」が見えないこと

メール配信ツールの多くは、計測範囲がメールの開封・クリックを中心に設計されています。製品によって取得できる範囲は異なりますが、一般的にメール配信ツールが計測できるのは、メールの中だけです。開封・クリックまでは分かっても、その後どのページを何分見たかは残りません。

フォーム入力前の匿名の来訪企業は存在しないのと同じ扱いになり、絞り込みも「開封した人」までしか組めません。結果、誰をフォローすべきかを勘と手作業で決めることになり、施策を増やすほど工数が膨らみます。手法を増やしても成果が頭打ちになるのは、この「メールの外の行動が見えない」分断が原因です。

M
マーケ担当者
開封とクリックの数字は毎週見ていたけど、その先は正直ブラックボックス。フォローする人も、結局は勘で選んでいたな…

隠れ損失セルフチェック
0 / 5
当てはまる項目にチェックすると、手作業に消えている時間の目安が自動で計算されます
配信リストの抽出・整形を毎回手作業でやっている(月3時間)
開封・クリックの結果をExcelに転記して報告している(月2時間)
フォローすべきリードを勘と記憶で選んでいる(月4時間)
ステップメールに相当する追客を手動で送っている(月3時間)
過去メールの成果データを探すところから作業が始まる(月2時間)

💡 解決のヒント
チェックした時間は、MA導入の稟議にそのまま使えます。ツール費用を単体の金額で出さず、「削減できる運用時間」と並べて書くと、何か月で回収できるかが伝わり、社内の合意を得やすくなります。

シャノンMAならクリックの先の行動までわかる

シャノンMAは、クリック後の閲覧ページや滞在時間を個人単位で時系列に蓄積し、企業IP解析で匿名の来訪企業も検知します。「資料請求済みで、今週サイトを見ている人」のように行動と属性を組み合わせた抽出ができるため、本記事で紹介した自動追客や3回構成の配信をそのまま再現できます。

メールの配信数は無制限で、月額6万円(税別)から。累計3,000社(2026年2月時点)の導入実績があります。まずは自社の配信リストでどんな施策ができるか、資料で確認してみてください。


メールマーケティングに関するよくある質問

Q1. メールマーケティングとメルマガの違いは何ですか?

メルマガはメールマーケティングを構成する手法の一つです。メルマガが全員への定期的な情報配信を指すのに対し、メールマーケティングはセグメント配信やステップメールなどを組み合わせ、購買行動の促進までを目的とする広い概念です。

Q2. メールマーケティングは今でも効果がありますか?

あります。仕事のコミュニケーション手段としてメールの利用率は98.14%で第1位です(ビジネスメール実態調査2026)。特にBtoBでは、検討期間の長い見込み客と低コストで接点を維持できる手段として、MAの普及とともに活用の幅がむしろ広がっています。

Q3. メールマーケティングは何から始めればよいですか?

保有リストの整備と、月1〜2回のメルマガ配信から始めるのが現実的です。配信が習慣化したら、反応データをもとにセグメントメールへ広げます。効果を最大化する段階では、行動データを活用できるMAツールの導入を検討してください。

Q4. メールマーケティングの費用はどれくらいかかりますか?

メール配信ツールは月数千円から、MAツールは月数万円からが目安です(シャノンMAはメール配信数無制限で月額6万円(税別)から)。リスト規模と、6つの手法のうちどこまで実施したいかで必要なプランが変わります。

まとめ

メールマーケティングとは、メールで見込み客と継続的な接点を持ち、購買行動を促す手法です。ビジネスの連絡手段としてメールの利用率は今も98.14%で第1位であり、BtoBの長い検討プロセスとの相性から、活用価値はむしろ高まっています。

成果を出す鍵は、メルマガ・セグメントメール・ステップメールなど6つの手法の使い分けと、対象を絞る勇気です。シャノンの実測でも、絞った配信はクリック率3倍以上・配信停止率は半分以下という結果が出ています。そして施策を自動で回し、クリックの先の行動までとらえるにはMAが力になります。まずは自社のリストと配信体制の現状を、本記事の7ステップと照らし合わせるところから始めてみてください。