総務省の調査によると、企業のホームページ開設率は90.1%となっています(令和2年時点)。データからわかるように、ほとんどの企業でホームページを開設しています。
ホームページは会社の顔ともいえる存在です。
すでにホームページを開設している企業も、さまざまな理由からホームページのリニューアルを考えていると思います。
この記事では、ホームページリニューアルのメリットや進め方、その後のお知らせ方法について紹介します。
ホームページリニューアルについてのポイントをまとめているので、ぜひ参考にしてください。
そもそもホームページとは?
本来ホームページとは、Webブラウザを起動した際、最初に表示されるページのことを指します。
その流れで、Webサイトのトップページのことをホームページと呼ぶようになりました。
しかし辞書にも記載されているように、現状では一般的にホームページ=Webサイト全般を指す言葉として使われています。
この記事でも、ホームページ=Webサイト全般として扱います。
ホームページをリニューアルする目的
ホームページをリニューアルする目的は、企業によって異なります。よくある目的は以下の通りです。
- 売上をあげたい
- 検索順位をあげたい
- リブランディング
- ユーザーにとっての利便性向上
- 会社にとっての利便性向上
- サイトの統一化(多くのホームページがある場合)
まずはじめに、何を目的にホームページをリニューアルするのかを決めましょう。
その際は、定量的な目標(ゴール)を設定することが重要です。定性的な目標も大切ですが、定量的な目標設定をしないと成功か失敗かの判断が難しくなってしまいます。
ホームページをリニューアルするメリット
ホームページをリニューアルするメリットはさまざまですが、そのなかでも大きなメリットを4つ紹介します。
ホームページのリニューアルは、費用も時間もかかり大変なプロジェクトとなります。そのぶん、成功した際のメリットは大きいです。
ブランディングの向上
ホームページには「コーポレートサイト」「商品・サービスサイト」「採用サイト」「メディアサイト」などの種類があります。
その中でも、コーポレートサイトは会社のことを知ってもらうために重要です。
リニューアルによって、商品・サービスや会社情報をわかりやすく伝えられれば、ブランディング向上につながる可能性があります。
ただし、ロゴやホームページデザインを変えるだけでブランディングが向上するわけではありません。
商品・サービスそのものに優位性があったり、企業が社会貢献活動をおこなっているなどの実態が必要です。
そのうえで、このような情報をわかりやすく訪問者に伝えることがブランディングにつながります。
機能性の向上
テクノロジー技術は年々進化し、ホームページに導入できる機能が増えています。
たとえばECサイトであれば、購買履歴などから関連する商品を表示してくれる「レコメンド機能」を導入することで、売上があがる可能性があります。
商品のサポートページやQ&Aページであれば、自動で質問に答えてくれる「チャットボット機能」を導入することで、コールセンターやサポートチームの負担を下げられます。
このようにホームページへ機能を追加することで、売上をあげたり、業務の効率化などが可能です。何を目的に、どのような機能を追加したいかを決めてリニューアルに取り組んでください。
更新性の向上
ホームページをリニューアルする際、更新性を向上させることも可能です。
新商品や新サービスの情報をリアルタイムで届けられますし、自社の情報を適切なタイミングで届けられるようになります。
オウンドメディアを活用したコンテンツマーケティングに取り組みたいのであれば、更新のしやすさは欠かせません。
ただし、更新性の向上が必要ないページもあります。それがコンテンツ数の少ないページです。
たとえば、ランディングページ(LP)のようなコンテンツ数の少ないページであれば、更新性の向上は必要ありません。
ランディングページとは、ユーザーがあるWebサイトを訪れて最初に見るページのことです。
ランディングページについては「BtoBリード獲得のために不可欠なランディングページの最適化。LPの改善をどう進める?」でくわしく解説しています。
コンバージョンの増加
ホームページのリニューアルによって機能性や更新性が向上すると、結果的にコンバージョン(CV)につながります。コンバージョンとは以下のようなアクションを指します。
- お問い合わせ
- 資料・ホワイトペーパーのダウンロード
- イベント申し込み
- 来店予約
- 商品購入 など
これらの行動は、一般的にはフォームを通じておこなわれます。リニューアルの際にフォームを改善すれば、コンバージョンの増加に大きく影響します。
また、SEOを意識してホームページをリニューアルすれば、検索順位の上昇によってアクセス数が増加し、集客効果が高まります。アクセス数が増えることで、自然とコンバージョンの増加にもつながるでしょう。
ホームページのリニューアルを考えるケース
ホームページのリニューアルを考えている方は多いと思いますが、どのようなケースでホームページのリニューアルを考えればよいのでしょうか。6つのケースを厳選しました。
自社のホームページがこれらのケースに当てはまるかどうかをチェックして、必要であればリニューアルを検討してください。
スマートフォンやタブレットに対応していない
ホームページがスマートフォンやタブレットに対応していないと、ユーザーにとって不便です。現在ではスマートフォンの世帯保有率は8割を越え、タブレット端末の世帯保有数も約4割となっています。
これだけ多くの方が保有している端末に対応していないと、ビジネスチャンスを逃すことにつながります。そのため、スマホ対応やタブレット対応のためにリニューアルを検討するケースも多いです。
まずは、自社のサイトがどのような端末から見られているかを把握しましょう。
Googleアナリティクスでユーザーの使用端末を確認
自社ホームページを訪れたユーザーが、どの端末から見ているかを知る方法があります。
そのためにはGoogleアナリティクスの事前設定が必要です。設定されている場合は「ユーザー」メニューから訪問者の端末を確認できます。
Googleアナリティクス上では、さらに端末のブランドやデバイスごとの滞在時間、コンバージョンなどの確認もできます。
端末ごとのアクセス履歴や滞在時間を細かく分析して「朝、移動中にスマホからアクセスしている」「夕方、パソコンで時間をかけてページを見る人がいる」など、利用シーンをよりリアルに想像することも可能です。
レスポンシブデザインを検討する
パソコンから見られる場合だけを想定して、スマートフォンやタブレットに対応していないホームページもまだ多いです。
その場合、サイトリニューアル時にレスポンシブデザインにすることを検討してください。
レスポンシブデザインとは、ユーザーが使用するデバイスの画像サイズに合わせて表示を最適化してくれるWebデザインです。
サーバーからどのデバイスに対しても同じHTMLコードを配信しつつ、CSSを使用します。
パソコン、スマートフォン、タブレットといった端末ごとにデザインやコーディングをする必要がないので、更新の手間も省けます。
更新に手間がかかる
ホームページはパンフレットやチラシと違って、いつでも手軽に更新できるのが魅力のひとつです。
しかし、コンテンツの数が増えると更新に手間がかかってしまい、運用が大変になってしまいます。
一般的なホームページでは、HTMLの仕組みを理解しなければコンテンツ作成や更新が難しいケースが多いです。
そのため、知識のある専門の担当者が必要となります。
専門の担当者が少ない場合、コンテンツの数が増えると更新が追いつかなくなってしまいます。
外部業者に更新を依頼する手段もありますが、更新ごとにコストがかかってしまいます。
対応策として、CMS(Contents Management System)と呼ばれるシステムの導入で、更新の手間を軽減しましょう。
CMSとは、ホームページ制作に関する知識や知識のないユーザーでも、コンテンツ作成や公開などが容易にできるシステムです。
CMSを活用すれば、コンテンツの数が増えても一元管理できるのでおすすめです。
目的のページにたどりつけない
ホームページを訪れた方から「目的のページにたどりつけない」と言われたことはないでしょうか?
そもそも目的のページがないケースもありますが、ページがあるのにたどりつけないというのは、ナビゲーションが最適化されていない可能性があります。
その場合、ホームページの全ページに表示されるグローバルナビゲーションやヘッダー・フッターの最適化、検索窓を設置してホームページ内検索をしやすくするなどの施策が必要です。
「問い合わせをしたいのに連絡先が見つからない」というケースもあります。
せっかくのビジネスチャンスを逃すことになりますので、電話番号やメールアドレスといった連絡先や問い合わせフォームをわかりやすい場所に載せるといった工夫が必要です。
問い合わせフォームを用意していない場合は、フォームを作るところからはじめましょう。
前回のリニューアルから時間が経っている
定期的に更新や修正をできているのであれば問題ありません。
しかし、できていない場合は、時間が経つと掲載している情報が古くなっている可能性が高いです。
テキストや写真を見直し、情報が古くないかを確認してください。採用サイトであれば、退職者の写真が掲載されていないか、採用情報が合っているかなどを確認しましょう。
コーポレートサイトであれば、事業内容を確認してください。
撤退した事業が掲載されたままになっていたり、新たに始めた事業が掲載されていないケースも見かけます。こうしたケースは、会社の信頼を損なう可能性があるので注意が必要です。
デザインを変えたい
デザインにもトレンドがあります。
業種によっては、最新のトレンドに敏感な層がユーザーのケースもあるので、ホームページの見た目も大事です。
たとえば、ファッションやエンターテイメントに関するサイトなどが該当します。
そのような業種の場合、ユーザーがサイトに訪れてデザインが古いと感じてしまうと、離脱してしまう可能性があります。
ただし、目的やターゲットに合わないデザインにしても意味がありません。オシャレなデザインでも読み込みに時間がかかったり、内容がわかりにくいとユーザーは離脱してしまいます。
どのようなデザインが目的やターゲットに合うのかわからない場合、複数のパターンを試す手段もあります。これを「ABテスト」と呼びます。
ABテストとは、AとBそれぞれの施策を試し、比較検討する手法のことです。
ABテストを活用することで、テスト結果をもとに担当者の勘や経験に頼らず、データによる改善が可能です。
ABテストについては「ABテストとは?やり方やツールを紹介」でくわしく解説しています。
機能が古い
これまでデジタルに力を入れておらず、ホームページはあるものの最小限の機能しかないという会社も多いのではないでしょうか。
業種によっては機能が古いと、ユーザーにとって不便になりかねません。ホームページに導入できる機能は非常に多いので、一部だけ紹介します。
コンビニの利用頻度はどれくらいですか? | |||||
回答数合計 | 毎日 | 週4日以上 | 週2~3日 | 週1回 | 週1回未満 |
212 | 62 | 55 | 28 | 22 | 45 |
最近では行政や自治体のサイトを中心に、ホームページを利用するすべての方に配慮して、アクセシビリティ対応も求められています。
高齢者の方や視覚障害のある方などがホームページを利用しやすいように、文字の拡大機能や文字の読み上げ機能なども検討してください。
ホームページのリニューアルに失敗しないために必要なこと
ホームページのリニューアルには、たくさんの時間とお金がかかるので、失敗はしたくないはずです。
ここからは、ホームページのリニューアルに失敗しないためのノウハウをお伝えします。
リニューアルの目的・目標を決める
リニューアルするホームページに、どのような目的や目標を設定するのかを決めましょう。
そこで意識したいのが「KGI」と「KPI」です。KGIは重要目標達成指標と訳され、KPIは重要経営指標、重要業績指標などと訳されます。
KGIは企業の最終目標とすべき数字です。KGIをふまえてKPIを設定することで、全社的な企業行動が明確になります。ホームページのリニューアルにおいても、KGIをふまえたKPIを設定しましょう。
ホームページで使用する主なKPIとしては、以下のようなものがあります。
- CPA(顧客獲得単価)
- CAC(顧客獲得コスト)
- 売上や問い合わせなどのCV数
- CVR(コンバージョン率)
- UU数、PV数
- 資料ダウンロード数
*問い合わせ数 など
KPIを具体的な数値で表すことで、PDCAを意識できます。数値に届かなければ、原因を調査して改善を繰り返してください。そうすることで、KPI達成に近づけます。
KPIについては「マーケティングの成否を分ける「KPI」「KGI」の重要性とは。シャノンがKPI設定で失敗した実体験もご紹介!」でくわしく解説しています。
ターゲットを決める
ホームページをリニューアルする目的・目標が決まったら、ターゲットも決めましょう。
すべての人をターゲットにするよりも、絞り込んだほうが成果は得られやすいです。
ターゲットをさらに絞り込んで「ペルソナ」を作成する方法もおすすめです。
ペルソナとは、特定の商品やサービスの典型的な顧客として作成する人物像を指します。
ターゲットとペルソナの違いを図にしたので、ご覧ください。
ペルソナ | ターゲット | 絞り込んだターゲット | |
性別 | 女性 | 女性 | 女性 |
年齢 | 26歳 | 20代 | 20代後半 |
職業 | 大企業の管理部門 | 会社員 | 大企業の会社員 |
住所 | 東京都世田谷区 | 首都圏 | 東京23区内 |
休日の過ごし方 | 食べ歩き、旅行、ジム通い | 外出することが多い | 食べ歩きや旅行が好き |
ホームページをリニューアルする際、「誰に届けるのか」をリアルに想像しやすいペルソナは役に立ちます。
ペルソナについては、「BtoBマーケティングにおけるペルソナの作り方と活用方法を解説。シャノンが実践する一工夫もご紹介!」でくわしく解説しています。
現ホームページの課題を整理する
現在のホームページの課題はなんでしょうか?
課題がない、もしくはわからないのに、なんとなくでリニューアルをしても意味がありません。
ホームページのリニューアルには、多くのリソースが必要となるので、課題を整理してから進めてください。
事前に競合サイトの調査やユーザーへのヒアリングなどを実施して、自社ホームページの課題や問題点を洗い出しましょう。
Googleアナリティクスやヒートマップなどのツールを活用して、数値から課題を洗い出すのもひとつの手段です。
更新しやすい作りにする
お知らせ欄が何年も更新されていないホームページを見かけたことはないでしょうか?
ホームページの情報が古い状態のままだと、訪れたユーザーは不安に感じてしまいます。
忙しかったり、更新方法が難しいと更新を諦めてしまいがちです。
そのため、更新しやすい設計にすることは重要です。
従来の更新方法であれば、ページを作成する際、サーバーのディレクトリやファイルの位置関係をHTMLで記載しファイルを作成します。
作成したファイルをサーバー上の正しい場所にアップロードしなければなりません。
こうした作業や知識が必要となるので、できる人は限られてしまいます。
CMSと呼ばれるシステムを導入すれば、更新性が向上します。
【代表的なCMSの例】
- WordPress
- Movable Type
- Drupal
- WiX など
世界中で最も使用されているCMSは「WordPress」です。CMSを利用しているユーザーの64.2%がWordPressを使用しています。
CMSを導入すれば、管理画面上でページの一元管理が可能です。CMSによっては、HTMLを記載しなくてもブログ感覚でページ作成ができます。
ドメインは引き継ぐ
ホームページをリニューアルする際、ドメインは引き継ぐことをおすすめします。
ドメインはインターネット上の住所のようなものです。ドメインを変更してしまうと下記のようなデメリットがあります。
- ブックマークしてくれているユーザーに影響がある
- 検索エンジンからの評価がリセットされる
- 被リンクが無効になる
どうしてもドメイン変更しなくてはならない場合は、リダイレクト設定をしてください。旧サイトにアクセスした方を、新サイトに誘導できるようになります。
数値計測できる環境づくり
ホームページをリニューアルしても、PV数やコンバージョン数などの数値計測ができなければ、成果があったのかどうかがわかりません。
GoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソールなどの分析ツールを導入し、数値計測ができるようにしましょう。これらの分析ツールを導入するにはタグの埋め込みが必要です。
Googleが提供している、数値計測に関する代表的なツールを紹介します。
数値計測に関するツール | 内容 |
Googleアナリティクス | ホームページのアクセス解析ツール。 次世代のGoogleアナリティクス4を導入することをおすすめします。利用料は無料。 |
Googleサーチコンソール | Google検索結果でのサイトの掲載順位を監視、管理、改善するのに役立つツール。 利用料は無料。 |
Google タグマネージャー | さまざまな計測タグを一元管理できるツール。 利用料は無料。 |
ホームページ運営において、Googleアナリティクスの導入は必須といえます。
Googleアナリティクスを使用すれば、さまざまなデータを得られます。たとえば以下のようなデータです。
- 検索キーワード
- サイトへの流入経路
- 各ページの訪問件数
- サイト滞在時間
- 訪問者が最初に見たページ(ランディングページ)
- 訪問者が離脱したページ
- アクセスの多い曜日や時間帯
- 訪問者が使用した端末の種類
- 訪問者(ユーザー)の年齢、性別、居住地域、興味関心の傾向
- 訪問者が新規ユーザーか、リピーターか
- コンバージョン(「購入」などの目標到達)までのユーザーの履歴 など
こうした数値をもとに、PDCAを回せます。
Googleアナリティクスについては「マーケティングに欠かせないアクセス解析。Googleアナリティクスの目的、MAとの違い・使い方は?」でくわしく解説しています。
リニューアルすれば、すべて解決するわけではないと認識する
ホームページをリニューアルすれば、自然にPV数やコンバージョン数が増えると考える方がいるかもしれません。
しかし、リニューアルしただけで数字が良くなるわけではありません。ホームページはあくまでひとつのツールであり、目的を達成するための手段です。
ホームページのリニューアルに加え、商品・サービスの改良やWebマーケティングなどのマーケティング施策に力を入れて、情報を届ける努力が必要となります。
Webマーケティングについては「Webマーケティングとは? 未経験の方にもわかりやすく解説」で、マーケティングについては「マーケティングとは?その定義と歴史をふまえると、現代のマーケティングもわかる。おすすめ本も紹介!」でくわしく解説しています。
担当者を決める
社内リソースだけでリニューアルをする場合に限らず、外部業者に依頼する場合でもリニューアルを進める社内の担当者は必要です。
依頼先の制作会社に丸投げしても、うまくいく可能性は低いです。社内の事情にくわしい担当者がリニューアルを推進する必要があります。
ホームページのリニューアルを進めると、さまざまな部署から意見や要望が届きます。
それらをまとめて形にするのは簡単ではありません。
後から変更や修正が頻繁に起きると、制作業者も困ってしまいます。
制作費用の変更やスケジュールの遅延も生じかねません。
そうならないためにも、制作会社に丸投げせず、制作会社と一緒にプロジェクトを主体的に進められる担当者を配置しましょう。
責任者と合意しておく
ホームページのリニューアルは、時間や費用がかかります。
また、会社としてのブランドイメージにも影響するので、内容について責任者と合意することが重要です。
言った言わないという問題を防ぐためにも、口頭だけではなく必ず文書にして合意しておきましょう。
合意しておいたほうがいい内容の一部を紹介します。
- 予算
- スケジュール
- リニューアルの目的
- KPI
- コンセプト
- デザインイメージ
- 制作会社の選び方(制作を社外に依頼する場合)
- リニューアル後の運用体制 など
費用の変更やスケジュールの遅れなど、合意した内容に変更がある場合は、責任者へ報告・相談をして、あらためて合意を取るようにしましょう。
ホームページのリニューアルを外注する場合の注意点
社内にコーディングをできる人やWebデザイナーがいない会社もあります。
その場合には、外部の制作会社へリニューアルを依頼することになります。
リニューアルを外注する場合の注意点について7つお伝えするので、参考にしてください。
費用だけで決めない
リニューアルにかかる費用はできるだけ安いほうがいいと考えるでしょうが、費用だけで制作会社を決めてはいけません。
安くてもイメージと違ったり、必要な機能が導入できなければ意味がないです。
制作会社を探す際には、過去の実績も確認しましょう。制作実績の多い会社のほうが心理的にも安心できます。
どのような目的でホームページリニューアルをしたいのか、どの領域までを制作会社に依頼したいのかによっても依頼先は変わってきます。
制作会社によって、得意な領域やできる範囲は異なります。デザイン力に強みのある制作会社、コンサルティング力に強みのある制作会社などさまざまです。
作業をどこまでお願いするかによっても費用は変わるので、あらかじめ依頼事項をまとめる必要があります。
そこで作成したいのが「RFP(提案依頼書)」です。RFPを作成しておけば、制作会社は仕事のイメージがしやすくなり、見積もりやスケジュールのズレも少なくなります。
見積もりを依頼する際には、1社だけではなく複数社に依頼するのもポイントです。相見積もりをした中で比較して、良さそうだと思った制作会社を選んでください。
コンペティションの依頼も検討する
過去に付き合いのある制作会社がなかったり、大きな金額を費やしてホームページリニューアルをする場合、コンペティションを検討してもいいでしょう。
コンペティションとは、複数の制作会社に対して呼びかけをし、各社に提案してもらう形式のことです。
ただし、コンペティションを依頼すると、制作会社に提案資料の作成やプレゼンテーションの準備などの負担をかけることになります。
そのことを理解し、依頼する側もRFPの作成や要件定義、評価基準の決定など、事前準備をしましょう。
コンペティションを開催した後は、できるだけ早めに依頼先を決定し、参加してくれた制作会社すべてに結果報告をするようにしてください。
スケジュールのすり合わせ
スケジュールをしっかりとすり合わせないと、いつまで経ってもリニューアルが終わらなくなる可能性があります。
外部業者だけでなく、社内でもコンセンサスを取るようにしましょう。
ガントチャートなどでスケジュールを可視化して、いつまでにどの作業を終わらせるかがひと目でわかるようにすることをおすすめします。
ただし、ホームページのリニューアルはなかなかスケジュール通り進まないものです。
進めている途中で、問題や変更が生じて納期が遅れることはよくあります。あらかじめ全体のスケジュールには、ある程度の余裕を持たせておきましょう。
企画書を自社で作って制作会社に共有する
ホームページ制作会社にリニューアルをお願いする場合、制作会社側から企画書を制作してもらうケースが多いのではないでしょうか。
しかし、コンセプトや目的、ターゲットを自社で決めて、企画書を自社で作成したほうがスムーズに進みやすいです。
当然、商品や会社については社内の人間のほうがくわしいので、企画書を自社作成したほうが制作会社はイメージしやすくなります。
そのうえで、必要な機能や進め方といった内容を、制作会社から提案してもらうのもいいでしょう。
社内だけではどうしてもコンセプトや企画を作れない場合は、コンセプト作りから一緒に考えてくれる制作会社を選びましょう。
デザインイメージを共有する
ホームページをどのようなデザインにしたいかを共有しないで制作会社任せにしてしまうと、イメージとまったく異なるデザイン提案をされる可能性があります。
そうならないように、あらかじめデザインの方向性やコンセプトを説明するようにしましょう。
デザインイメージを伝えるために必要な情報を一部紹介します。
- ホームページのコンセプト
- ホームページの目的・目標
- ターゲット、ペルソナ
- コーポレートカラーやイメージカラー
- イメージに近いホームページ など
言葉や文章だけでは伝えきれない部分があるので、イメージに近いホームページを伝えるのはおすすめです。
そのうえで、どのような理由からイメージに近いのかを共有すれば、デザイナーに伝わりやすくなります。
コミュニケーションを取れる関係づくり
ホームページのリニューアルは、長期間にわたっておこなわれます。
リニューアルを進めるうえで、制作会社とはコミュニケーションを取れる関係づくりを心がけましょう。
お互いの意見を言いやすい雰囲気づくりをしたほうが、リニューアルプロジェクトはスムーズに進みます。
コミュニケーションが取れないと、想定していたイメージとは異なるホームページになってしまうかもしれません。制作会社からも率直な意見を出せる関係が理想です。
納品形式を確認する
制作会社にホームページのリニューアルをしてもらう際、納品形式をどのようにするかも確認してください。
納品形式は大きくわけると、「ファイル納品」と「サーバー上への納品」があります。
ファイル納品の場合は、画像ファイルやHTMLファイルなどのデータ一式を圧縮して納品することが多いです。サーバーへのアップロードは自社でおこないます。
サーバー上への納品の場合、FTPツールを使ってデータ一式をサーバー上へアップロードしてもらいます。
リニューアル後、時間が経ってから社内でデザイン変更をしたくなるかもしれません。
そうなることを想定して、デザインデータの扱いについて契約時に取り決めをしておきましょう。
PSD(フォトショップデータ)やAI(イラストレーター)といったデザインデータを、納品に含めるか含めないかは重要です。
こうしたデザインデータがないと、修正・変更したくなった際に不便です。
ホームページリニューアル後のお知らせ方法
せっかくリニューアルをしたのなら、多くの人に新しいホームページを見てもらいたいはずです。
どのようにホームページのリニューアルをお知らせしたらいいのか、お悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
多くの人にホームページリニューアルをお知らせする方法を3つ紹介します。
ホームページへの掲載
ホームページ内にお知らせやニュースを掲載する場所があれば、そちらにホームページをリニューアルしたことを掲載しましょう。
その際に、どういう想いでリニューアルしたのかを書くことで、お客さまにも想いが届きやすくなります。
プレスリリース
プレスリリースを発信すれば、メディアに取り上げられる可能性があります。
ただし、ホームページのリニューアルをする企業はたくさんあるので「ホームページをリニューアルしました」というだけの発信では、メディアからの反応は期待できません。
何かメディアが取り上げたくなるポイントをアピールしましょう。
多くのメディアや記者に見てもらえるよう、以下のようなプレスリリース配信サービスを活用するのもおすすめです。
- PR TIMES
- @Press
- Valuepress
- 共同通信PRワイヤー
SNSやメールマガジンでの告知
自社で運営するSNSやメールマガジンでお知らせすれば、既存顧客にもホームページをリニューアルしたことを伝えられます。
以前と比べてどのように変わったのかをアピールして、ホームページに訪問してもらいましょう。
まとめ
この記事ではホームページのリニューアルについて、メリットから進め方、お知らせ方法までを解説しました。
ホームページは会社の顔ともいえる存在ですので、こだわりを持ってリニューアルを進めてください
デジタル化が進んだ現代において、ホームページはマーケティングに欠かせません。
自社で進める場合でも、外部の制作会社に依頼する場合でも、目的を決めてコミュニケーションを取りながら進めることが重要です。
最後に、シャノンのマーケティングオートメーションでは、データの一元管理による効率的なリード獲得とナーチャリングが可能です。
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