顧客分析とは、自社の顧客の属性や購買データをもとに顧客に関するさまざまなデータを分析することです。
顧客分析には、代表的な手法がいくつかあります。顧客分析手法には複雑なものもありますが、Excelを使って短時間にできるものもあるので、活用するためにまず使ってみるのがおすすめです。
本記事はまず、顧客分析とは何か、目的やメリットについてあらためて確認し、顧客分析の7つの手法、手順、成功のポイントなどを解説していきます。
顧客分析とは
顧客分析とは何か、目的、メリット、重要性について確認します。
顧客分析とは何か、その目的は?
顧客分析とは、顧客に関するさまざまなデータをもとに、顧客について分析することです。
顧客分析の目的は、顧客理解を深めることです。
自社の商品やサービスを購入してくれる顧客の考えや行動、ニーズについて正確に知ることは、マーケティング戦略の立案と施策改善に欠かせません。
顧客分析の必要性
顧客分析が必要な理由は以下のとおりです。
マーケティング戦略の精度向上のため
顧客分析を行うことで、顧客の行動、好み、需要を把握し、マーケティングの効果を最大限に高めることができます。
顧客に関する詳細なデータを収集・分析することにより、ターゲットとする顧客群に最も響くメッセージ、プロモーション手法、商品展開を戦略的に計画することが可能です。
例として、オンラインアパレル店が顧客の過去の購入データと閲覧履歴を分析して、顧客個々のファッションの好みを把握し、パーソナライズされたメールマーケティングを展開することが考えられます。これにより、顧客の関心を引き、購入率を向上させることが可能です。
参考:マーケティングにおける戦略の立て方。「戦略」の意味と重要性、成果を出した事例もご紹介!
顧客満足度とロイヤリティの向上のため
顧客の満足、不満の理由を基にサービス改善を図ることで、顧客ロイヤリティを向上させることができます。満足している顧客はリピート購入や口コミ推薦の可能性が高く、企業の収益と市場での地位の向上に直結します。
例として、自動車ディーラーシップが顧客のアフターサービスにおいて「待ち時間の長さ」に不満が多かったことを発見した場合、これを解消するためにオンラインで予約ができるシステムを導入し、具体的な時間帯を顧客が選べるようにすることが考えられます。
これにより、顧客は次回も同じディーラーを利用する可能性が高まり、友人や家族に推薦する確率も上がるでしょう。
参考:ロイヤリティマーケティングとは?企業の成功事例をもとに解説
参考:ファンマーケティングとは?注目される理由やメリット、企業の成功事例を紹介
顧客分析のメリット
顧客分析におけるメリットは以下のとおりです。
集客力が上がる
自社がアプローチすべき顧客ターゲットや購買チャネルが明確になるので、より多くの顧客や見込み客を集客することができます。
CACを削減できる
顧客理解を深めることにより、マーケティングの費用対効果を高めることができます。たとえば、広告を出稿するメディア、ターゲット、クリエイティブを改善することにより、広告費を削減できるでしょう。Webサイト運用、イベント企画といったその他のマーケティング施策についても改善でき、結果としてCAC(Customer Acquisition Cost、顧客獲得単価)を下げることができます。
参考:CAC(顧客獲得単価)とは?LTVとの関係・改善方法・計算用テンプレートを紹介!
LTVを向上できる
顧客分析の結果をもとに顧客との適切なコミュニケーションをとり、信頼関係を構築することで「顧客のファン化」が進みます。長期的な信頼関係を築くことでリピート購入率や契約継続率が上がり、LTV(Life Time Value、顧客生涯価値)の向上につながります。
参考:LTVとは?BtoBマーケティングにおけるLTVの重要性、施策、成功事例を解説!
新商品、新事業開発に役立つ
顧客の要望やニーズを細かく調査することで、自社商品の改善点が明確になります。さらに、新商品、新事業開発の計画を進めるうえでも顧客分析が欠かせません。
顧客分析の対象とするデータ
顧客分析には、顧客リストで得られる属性データや購買履歴だけでなくさまざまな情報を活用します。
以下のようなデータが分析対象となります。
- 顧客の属性
- 顧客属性を補完する情報
- 購買履歴、取引履歴
- 購買前の行動履歴
- マーケティング施策の履歴
- 顧客の課題、ニーズ
- 顧客の意思決定プロセス
- 顧客満足度
顧客の属性
顧客の性別、年齢、居住地などの属性データです。BtoCでは電子決済や会員登録により、詳細な属性データを収集することが可能です。BtoBの場合であれば個人の情報に加えて会社、部署、役職などが対象となります。
顧客属性を補完する情報
直接のヒアリングや調査、コミュニケーション履歴から、主に自社側で追加する顧客情報です。BtoCの場合は顧客がどんな商品を好むか、顧客の日常の過ごし方や趣味は何か、などの情報をアンケートやデプスインタビューで取得することがあります。BtoBの場合は、担当者の決裁権の有無、担当部門の組織、企業に固有の課題など、マーケティングにとって重要な情報を追加します。
購買履歴、取引履歴
商品やサービスの購入履歴のほか、購入前および購入後の問い合わせ履歴なども含まれます。
購買前の行動履歴
BtoCでは購買を決定するまでの行動履歴をソーシャルリスニング(SNSを解析すること)などでリサーチすることが可能です。BtoBでは、MA(マーケティングオートメーション)などのツールを導入することにより、メールアドレスが登録された見込み客の段階から「Webサイトへのアクセス」「資料ダウンロード」などの行動履歴を一元管理できます。契約までのインサイドセールスとの会話や営業との商談履歴なども蓄積されます。
マーケティング施策の履歴
Webサイト運用、メルマガ、広告などのマーケティング施策を実施した履歴と、各施策の成果についてのデータです。
顧客の課題、ニーズ
主に自社側で収集する顧客の課題やニーズのデータです。アンケートやインタビュー、ソーシャルリスニングなどでリサーチするほか、BtoBでは顧客とのコミュニケーションを通じて情報が得られます。
顧客の意思決定プロセス
購買までの意思決定プロセスは、マーケティングと販売の経験から知りえた顧客の行動パターンを自社で設定します。シャノンでは「購買ピラミッド」を使っています。
参考:自社のマーケティングの全体像をつかむフレームワーク「購買ピラミッド」とは
顧客満足度
顧客満足度はアンケート調査などで情報収集します。代表的な指標としては、NPS(Net Promoter Score、ネットプロモータースコア)です。
NPSについては、以下の記事で解説しています。
参考:ロイヤルカスタマーとは?その定義と、MA連携でロイヤルカスタマーを増やす手法
顧客分析のためデータ収集でよく用いられるアンケート、デプスインタビュー、ソーシャルリスニングなどの手法については、以下の記事で解説しています。
参考:マーケティングリサーチの種類と手法は?デプスインタビュー事例も紹介!
顧客分析の7つの手法
代表的な顧客分析の手法を7つご紹介します。
RFM分析
RFM分析とは、以下の3つの指標を用いて顧客を分類して各グループの傾向を明らかにすることです。
これらの要素をもとに、顧客を以下のように分類します。
RFM分析のグループ分けの例 | ||
---|---|---|
優良顧客 | R:高 F:高 M:高 | 最も重視すべき顧客グループ |
安定顧客 | R:中 F:中 M:中 | 優良顧客へと引き上げたいグループ |
休眠顧客 | R:低 F:中~高 M:中~高 | 現在は競合他社の顧客と推測できるグループ |
新規顧客 | R:高 F:低 M:ALL | 数を増やし、安定~優良顧客へ引き上げたいグループ |
それぞれの顧客グループの特徴を分析して、顧客グループごとに最適化したマーケティング施策の立案に役立てます。
RFM分析については、以下の記事でくわしく解説しています。
参考:RFM分析とは?顧客の購買行動を理解して、マーケティングを成功させる
デシル分析
「デシル」とはラテン語で10等分という意味です。
デシル分析では、一定期間の購入金額の高い順に顧客を10等分し、ランク1~10にグループ分けします。500人の顧客であれば50人ずつの10グループとなり、各グループの購入金額の合計を算出すると、売上貢献度の高いグループを可視化できます。
デシル分析により、「ランク1~4までの4グループで総売上の90%以上を占める」といった、優良顧客と売上貢献度の位置づけを知ることができます。これにより、効率的に売上を伸ばすためにどのグループを重視するかといったマーケティング施策の方向性の指針がわかります。
デシル分析は機械的に10等分するだけで詳細な分析まではできません。指標が購入金額の合計だけなので、上位ランクの顧客が1回で高額の買い物をしているのか、頻繁に少額の買い物をしているのかが不明です。しかし、大まかな全体の傾向をつかむことができます。
結果を踏まえ、必要があれば購入頻度の指標を使うRFM分析などによる、さらに深い分析へと進みます。
セグメンテーション分析
セグメンテーション分析とは、市場ユーザーを属性や嗜好、行動パターンの違いで細分化した「セグメント」に分けて、ターゲットとすべきグループを見つけ出す分析手法です。「セグメンテーション」だけでセグメンテーション分析を指していることもあります。
分類の変数として、以下の4種類があります。
セグメンテーション分析における分類の変数 | |
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変数 | 具体例 |
地理的変数(ジオグラフィック変数) | 気候、交通の利便性、人口密度、都市化の程度 |
人口動態変数(デモグラフィック変数) | 年代、性別、職業、所得、家族構成、世帯人数 |
心理的変数(サイコグラフィック変数) | 趣味、性格、消費性向、価値観 |
行動変数(ビヘイビアル) | 購買チャネル、情報取得方法、商品の理解度 |
地理的変数は、気候や生活習慣によってニーズが違う車、衣料品、家電製品などのマーケティングでよく使われます。
人口動態変数は、データとして測定しやすく、かつ個人のニーズに直結するものが多いので、分析に最もよく使われています。「会社員で子育て中の30代女性」のように複数の変数を組み合わせることで、ターゲットが明確になります。
心理的変数は、消費行動の背景にあるユーザーの価値観や性格に関する指標です。たとえば、環境に配慮した商品を購入するかしないかは、個人の価値観によって明確に決定されます。
行動変数は、特定の商品の購買について行動パターンで分類する変数です。現代は店舗での購入でもPOSにより一定の購入履歴データが取得できるようになりユーザーの行動パターンに基づいたマーケティング施策立案に活用されています。
セグメンテーション分析については、以下の記事でも解説しています。セグメンテーション分析を行った後、引き続いてターゲティング、ポジショニングという手順で分析を進める「STP分析」や、セグメンテーションをもとにしたメール施策の実施例も紹介しています。
参考:セグメントとは?意味や目的、分類方法、シャノンの事例「セグメントメール」も解説!
参考:「STP」「AIDMA」など、知っておきたいマーケティング分析手法や考え方を一挙に紹介
CTB分析
CTB分析とは、商品にフォーカスした分析方法で、顧客の購買予測のために使われる指標です。以下の3つの指標によって顧客を分類します。
Categoryとは、「食品」「衣料品」のような大分類、「メンズファッション」「子ども服」のような中分類、「靴下」「Tシャツ」のような小分類などをいいます。
Tasteは「色合」「デザイン」「素材」など、顧客が商品を選択するときの好みの指標です。
Brandは「メーカー名」「ブランド名」「キャラクター」などです。
分類はC、T、Bの順に行います。分類した結果を総合的に評価して、一定の消費性向をもつ顧客グループを見つけ出したり、今後売れる商品の推測に役立てたりします。CTB分析は、インテリアやファッションなど、購買決定に個人の好みが強く反映される商品の顧客分析に適しています。
コホート分析
コホートとは、同じ傾向をもつグループのことです。コホート分析は、一定の属性や行動を共有する顧客グループ(コホート)を一定期間追跡する分析手法です。この分析によって、時間の経過と共に顧客行動の変化を評価できます。
方法として、同じような時期に同じような行動をとったユーザーをグルーピングします。行動履歴に属性の変数を追加してさらにグループ分けする場合もあります。
このように分類した各グループの動向を時系列で計測し、分析します。
コホート分析はBtoCのECサイトやスマートフォンアプリ、BtoBではサブスクリプションサービスなどの顧客分析で特に有効です。
BtoCでは、ECサイトやアプリに新規に会員登録した顧客がその後、いつサイトやアプリを閲覧するか、最終的に商品購入やサービス利用をするか、それとも購入することなく離脱するかを追跡します。
BtoBでは、顧客がサービスを契約した後、1週間以内に3回以上ログインしたか、特定の機能を使ったか、などを指標としてグルーピングして分析します。
このようなコホート分析により、顧客が離脱または定着するまでの行動を理解することが、リテンションレート(顧客維持率)の向上に役立ちます。
行動トレンド分析
行動トレンド分析とは、言葉通り行動の傾向についての分析です。一日のうちの時間帯、曜日、季節など特定の時期に購買行動の特徴がみられる商品に向いています。
たとえば、
「コンビニで缶ビールを購入するのは一日のうちで夕方以降の時間帯」
「子どもがいる家族が揃って外食するのは日曜日の昼または夜」
といった行動トレンドがあれば、その購買行動のタイミングに合わせて広告を配信する、といったマーケティング施策が適しています。
もっと高額の商品、たとえば「成人式の衣装レンタルと撮影」の場合、行動トレンド分析がさらに重要です。
2022年4月に成人年齢が18歳に引き下げられました。自治体の成人式は従来通り20歳の時点で実施されているところが多いようですが、現在では成人式のプロモーションを20歳の2年半ほど前、つまり18歳になる前から開始することが多いようです。
このような特徴がある商品の場合、アプローチのタイミングを逃さないため、行動トレンドを正確に分析することは不可欠といえるでしょう。
LTV分析
LTV分析は、LTVに着目する顧客分析手法です。LTVは顧客生涯価値を意味するLife Time Value(ライフタイムバリュー)の略称で、一人の顧客から得られる売上の総額、または粗利の総額です。LTV分析では粗利の総額を指標とします。
企業がLTVを向上させる方法として、
などがあります。
ただし、粗利率を上げるために広告費などのコストを抑制しすぎると、LTVも伸びません。そこで、LTVとCAC(顧客獲得単価)のバランスが重要です。LTV/CAC比率が3以上であることが望ましいとされています。
LTVについては、以下の記事でくわしく解説しています。
参考:LTVとは?BtoBマーケティングにおけるLTVの重要性、施策、成功事例を解説!
紹介した以外では、ペルソナ作成やクラスター分析も顧客分析に使うことがあります。これらについては、以下の記事をご覧ください。
参考:ペルソナマーケティングとは?設定するメリットや作成方法、具体例を紹介
参考:クラスタリングの手法をスコアリングに活用したら、「先読み力」がアップ
顧客分析の手順と注意点
顧客分析を進める手順、成果を上げるためのポイントを解説します。
顧客分析の手順
顧客分析の一般的な手順を紹介します。
なんのための顧客分析なのか、目的を明確にします。「新規顧客獲得を30%増やす」のように数値目標を設定することも有効です。「既存顧客をターゲットとする新商品の開発」を目的とするときにも、顧客分析が欠かせません。
前述したように、さまざまな顧客分析の手法があります。そのなかで、目的に合う顧客分析手法を選択します。1つのみではなく、2~3の分析手法を使い、多様な角度から分析を試みることが一般的です。
顧客分析に活用する顧客データの範囲として、過去何年まで、顧客はどんなセグメントで何名分、使うデータ項目などを決めます。足りないデータがあれば、調査や収集も必要です。
定めた方針に沿って、顧客分析を実施します。
顧客分析により得られた結果からマーケティング施策の改善ポイントが見つかれば、改善を進めます。しかし、顧客分析からあまり明確な結果が得られない場合は、2に戻り、顧客分析の手法を変更して再度顧客分析をやり直すこともあります。
顧客分析で成果を上げるためのポイント
顧客分析により有意な結果を得て、それをマーケティング施策に有効活用するところまで到達するためには、以下のようなポイントを抑えることが大事です。
データクレンジング
顧客分析を成功させるためには、分析の元となるデータを正確でモレや表記ゆれがなく、かつ、最新の状態に整備することが不可欠です。各種のデータは顧客分析だけでなく、メルマガ配信、営業部門への情報共有など日々の施策にも使用するものです。定期的なデータクレンジングを必ず行いましょう。
参考:【簡単】データクレンジングとは?手順やメリット、名寄せとの違いを解説
ツールの活用
顧客分析に必要なデータを適切に一元管理するために、デジタルツールを活用することが一般的です。マーケティング領域のデータ管理にはMA、顧客履歴の蓄積にはCRMが適しています。紹介した手法のうち一部の顧客分析が機能付帯しているCRMもあります。
お問い合わせフォーム、インタビューで収集したお客様の意見・要望、SNSに投稿された商品に対する感想など、定量化できない定性データについても顧客分析に活用します。個別商品や企業によって異なる顧客の特徴についても理解を深められます。
自社のリストだけで不足するときは、外部のデータも活用する
新事業開発など、まだ自社の顧客となっていない市場ユーザーについて分析の対象としたい場合も出てきます。このようなときは企業や社会の幅広いデータを保有して「ビッグデータ分析」を得意とする専門会社に相談する方法があります。
以下の記事では、自社の顧客以外についても理解が必要であることについて解説しています。
参考:B2Bの『未顧客理解』:ニッチ勝負から抜け出してビジネスを成長させるには
MAを活用した顧客分析方法
MAを活用した顧客分析と、その成功事例について紹介します。
MAでできること
MAを使ってできることは、大きく分けて以下のとおりです。
データ管理と統合
MAを使うと見込み顧客の情報を一元管理できます。リード情報とトラッキングが紐づいているため、コンバージョンに至った顧客がどのタイミングで、どんな行動をしたかがMAツールを使うことで可視化されます。また、お客様の行動だけでなく、自社の行動を記録することもできるので、購買に至った経緯・至らなかった理由をアプローチごとで分析することが可能です。
顧客エンゲージメントとインタラクション
顧客が自社にどの程度興味を持っているのか?はスコアリング機能が役立ちます。顧客の行動やエンゲージメントレベルに基づいてスコアを付けることで、購買可能性の高いリードを特定することが可能です。
顧客分析の成功事例
MAを活用して、実際に成果を上げた事例をご紹介します。
ブラザー販売株式会社
ブラザー販売は国内での法人向けの販売を強化するためのBtoBのマーケティング部門の起ち上げとともに、「SHANON MARKETING PLATFORM」を導入。
顧客リードの獲得と分析、デモ機貸出しの管理、さらにはオンラインイベントなどのプラットフォームとして活用されていましたが、それらの施策を管理するだけではなく、蓄積されたデータをもとに新たな需要を発掘しながらデマンドジェネレーションを実践しています。
SMPの前にもBIツールは使われていましたが、顧客のおおまかな把握だけで、データの分析は手薄だったそうです。データを分析することでそれまで想定していなかったような意外な需要が明らかになりました。たとえば、ブラザー販売では売上規模100億以上の大きな企業がターゲットでしたが、SMPによる分析から中堅・中小規模の重要性が判明しました。
それまではビジネスNAVIも大企業向けのコンテンツを掲載してきましたが、以降は中堅・中小規模向けのコンテンツも重視されています。
参考:“At your side.”の理念にもとづいたブラザー販売のマーケティング。シャノンで実現するデマンドジェネレーションとは
まとめ
本稿のポイントは以下です。
1. 顧客分析とは、さまざまな手法を用いて顧客について分析することで、その目的は顧客理解を深めることです。
2. 顧客分析のメリットは以下です。
- 集客力が上がる
- CACを削減できる
- 顧客のファンかを進め、LTVを向上させる
- 新商品、新事業開発に役立つ
3. 顧客分析の対象とするデータとして、以下があります。
- 顧客の属性
- 顧客属性を補完する情報
- 購買・取引履歴
- 購買前の行動履歴
- マーケティング施策の履歴
- 顧客の課題、ニーズ
- 顧客の意思決定プロセス
- 顧客満足度
4. 顧客分析の7つの手法は、以下です。
- RFM分析
- デシル分析
- セグメンテーション分析
- CTB分析
- コホート分析
- 行動トレンド分析
- LTV分析
最後に、シャノンのマーケティングオートメーションでは、データの一元管理による効率的なリード獲得とナーチャリングが可能です。
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